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2024.3.5 07:00ゴー宣道場

「動物権(アニマル・ライツ)」というカルトを警戒せよ!

「ゴー宣ジャーナル&エッセイ」編集長、時浦です。
先週配信の小林よしのりライジングVol.496の「ゴーマニズム宣言」は、「動物権というカルト」について論じました。
すると、これが予言であったかのように、その翌日には「動物権(アニマル・ライツ)」を掲げる団体が、沖縄県糸満市の年中行事である「糸満ハーレー」で行われる「アヒラートゥエー(アヒル取り競争)」を告発するというニュースがあり、驚かされました
https://www.gosen-dojo.com/blog/45385/

そのライジングにお寄せいただいたコメントの中から、リカオンさんの投稿を転載いたします。

 


 

自分は動物関係の仕事をしているため、動物の相談を電話で受ける事が多いです。動物に対する考え方が変化して来ているのを感じましたのでそれについて書きます。

野生の冬鳥として地元に渡ってきたハクチョウが事故で片羽を骨折して飛べなくなっていました。飛来地では冬の間ハクチョウたちに不足がちな餌をボランティアが撒いて与えていたので、骨折したハクチョウも飢えることなく冬を越す事ができました。

いよいよ北帰行の日がやって来ました。仲間たちはシベリアなどに帰って行きますが骨折した個体は日本に留まるしかありません。ポツンと一羽残されたハクチョウにボランティアが毎日餌を与えていました。

私は動物関連の仕事をしていたので、このかわいそうなハクチョウをなんとか助けてくれと色々な人から電話相談を受けました。

世話をして欲しいとか
(そう思う貴方がお世話したらいいのでは?すでに地元のボランティアが餌を与えているので問題ない。)

シベリアの仲間の所に届けてあげられないのか
(日本の面積より広いシベリアの何万といるハクチョウの中でどこに仲間がいるのか分からないだろう。その調査は誰がして、誰が費用を出すのか?)

空輸してあげたらいいのでは
(その航空運賃を誰が出すのか?よしんばシベリアに送り届けても今度冬になったら他個体が暖かい南に移動できるのに飛べないこの個体は極寒のシベリアに耐えられず凍死か飢え死にするだろう。暖かい春から秋を日本で過ごし、次の冬に仲間が渡って来るのを待つのがこのハクチョウにとって一番良いのではないか)

と、以上()内の説明をしたのですが、中には納得されない相談者もいて、「このハクチョウにはまだ物語があるんです!この個体のつがいのハクチョウは一度仲間と一緒に飛び立ったのですが、すぐに引き返して来て飛べないハクチョウの元に寄り添っていたのです。そして次の日に諦めて飛んで行ったのです。」
そう言われて同情をしないのかと迫られましたが、私の回答は日本でボランティアの世話を受けて仲間を待つというのが最善策と繰り返したところ電話を切られてしまいました。

私が疑問に思ったのはこのハクチョウよりももっとかわいそうな人間は日本にも世界にもあふれていて、その人に対してこの方はこれほど同情を寄せ、なんとかしてあげたいと思っているのか。また、ハクチョウ以外にもかわいそうな野生動物はいっぱいいて、日々骨折したり天敵に襲われたりして死んで行っている事についても、それは自然の摂理と納得するはずなのですが、これほどまでに反応するのだろうか。たまたま新聞やTVラジオなどに取り上げられた情報にだけ同情しているようにしか見えません。またこの方は餌を与えているボランティアのような当事者ではなく、いつも前の道路を通過している通勤の方でした。

電話の声から判断して、30代くらいの分別もあるはずの男性に聞こえました。また高齢の男性からもこの手の相談が増えてきており、動物権の拡大を感じております。

 


 

本当にここまで来ているというリアルな現場の声を読むと、危機感がひしひしと湧いてきます。

さらに、当「ゴー宣ジャーナル&エッセイ」ブログでは、3月2日に公務員獣医師のリョービンさんによる『動物に権利はない!』を掲載しました。
https://www.gosen-dojo.com/blog/45436/

以下、これに関連してDOJOサポーター・メーリスに載ったやり取りをご紹介します。

 


 

今日のブログにて動物に権利はない!を読後、駅前で鶏を保護する団体に出くわしました。タイムリー過ぎて思わず、しみじみと団体を観ました。彼らは「あなた達が食べている卵はどうやって来たかご存知ですか?」「鶏や卵を救いましょう!」など情に訴えかけてチラシを配っていました。主に若い女性や主婦が活動していました。
どっかで見たことがあるやり方だなと思いながら彼女達と同じく鶏保護して卵の消費抑えましょう!のブログを見てみると、アレでした。自虐思考洗脳されたプロパガンダです。純粋まっすぐな人が引っかかるやつでした。動物権信じきっている彼女らの心理には通常では満たされない承認要求の発散の拠り所に鶏を利用しているのに過ぎないと感じました。
(ランランさん)

 

私の経験もありますが、動物というのは死に対する恐怖や生に対する執着が人間と比べるとかなり希薄だと思います。
死ぬ時が来たらジタバタせず静かに死んでいきます。

殺すのはかわいそうとか言ってるのは、自分が死ぬのが怖いとか嫌だとか感じてる観念的なことを、勝手に動物に当てはめてるだけだと思います。
人間の都合で死んでしまった動物に対しては、感謝と慈しみの心で接してあげればよいのです。
(リョービンさん)

 

 


 

「動物権」を掲げる人の心の中にこそ問題があるとしか思えないのですが、ともかく「動物権というカルト」は、気付かないうちにじわじわと社会を侵食していたのです。

私もこの機会にちょっと調べているところですが、どうやら「動物権」運動は2001年以降に大きな転換をしていたようです。
9・11以降、「テロは絶対悪」にされたため、
環境保護や動物愛護活動の過激派が「テロリスト」と見なされていることを危惧したアメリカの活動家が「動物解放問題センター」とかいう機関を立ち上げ、理論武装や各国の様々な団体との連携を進めてきたらしく、それから20年以上かけて、世界規模で活動を広げていたようなのです。

で、その活動が日本にも上陸して、その理論である「動物倫理学」なるものを説く本も近年何冊か出ています。
その一冊を開いてみたら、「私たちは人間だけの正義や動物だけの擁護といった狭い関心を脱し、あらゆる支配・差別・抑圧の体系と闘わなければならない」だの、「領域を超えた知と経験の集積によって、生きとし生けるもの全ての解放をめざす」だのと本気で言っていて、心底恐ろしいと思いました。

マイナーなところで、少数の人たちがおかしなことを言ってると思って軽視していたら、とんでもないことになってしまったという事態を、我々は経験してきました。オウム真理教然り、慰安婦問題然り。
二度あることは、三度あります。

「動物権」運動は、警戒しなければいけません!

 

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