「週刊エコノミストOnline」に、成城大教授・森暢平氏の記事が掲載されています。
*発掘スクープ 皇族首相、東久邇宮は御用邸居座りで「45億円」を手にした! 社会学的皇室ウォッチング! /99
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20240116/se1/00m/020/088000d
記事は、皇位継承問題の解決策として、男系固執派が頼みの綱としている「旧宮家系国民男子の皇籍取得案」の危うさを暴く内容になっています。
「同案には甘い前提がある。旧宮家の血を引く男系男子は全員、皇族になれるという想定だ。この案を推進する人たちは、旧宮家皇族はすべて清廉だと考えている。しかし、実際にはそうではない」
として、問題ありまくりの人物の例を次々と挙げています。
大麻取締法違反の疑いで逮捕され有罪判決を受けた者、派手な女性関係で世間を賑わせる者、参院選に立候補して惨敗した者、詐欺事件に絡み警察から事情聴取を受けた者……etc。
男系固執派たちは、彼らが「宮様」「殿下」と祀り上げる“生まれおちてから紛うことなき一般国民”竹田恒泰の嘘にすっかり騙され、旧皇族や旧宮家系の者たちが「いつでも皇室に戻れるよう覚悟を決めている」清廉潔白な人物であると信じ込んでいます。
しかし、森氏の記事からは「旧宮家皇族たちは戦後、決してクリーンな生活を送っていたわけではない」ということがわかります。
その例として、東久邇稔彦を挙げているのですが、この人物が戦後にとった破天荒な行動の数々には開いた口が塞がりません。
こんなスキャンダルがあったにも拘わらず、新聞メディアは報じず、「〈(稔彦は)シヤツから靴下までつぎはぎだらけで私達にもまねが出来ない〉(『九州タイムズ』46年9月2日)と平民イメージが浸透していた稔彦をメディアは悪役にしにくかった」というのですから驚きます。
東久邇家はまだ続いており、独身男性もいて、いわゆる「旧宮家系国民男子の皇籍取得案」の候補者としてカウントされています。
もちろん、東久邇稔彦に問題があったからといって、子孫である彼らに責任はありません。
しかし、「旧宮家系国民男子の皇籍取得」という話が現実になった場合、ネットや週刊誌等のメディアによって根掘り葉掘り調べられ、書きたてられるのは目に見えています。
何も問題のなかった小室圭さんですら、あんなに酷いバッシングが起き、石を投げて日本から追い出してしまったのですから。
そもそも、小姑根性で「皇族としての品格」やら「所作」「覚悟」を皇族方に口うるさく求めバッシングし、眞子さまと小室さんの時には「これだから女性宮家なんてダメだ」とか言っていた男系固執派が、なぜ旧宮家系男子の皇籍取得を無条件で認められるのか、私にはまったく理解できません。
時代はどんどん変わります。
今後はますます、皇室と国民が相思相愛の関係でなければ、「天皇制」の維持など不可能だと思います。
今まで一般国民だった「旧宮家系国民男子」が、ある日突然、「男系維持」のためだけに皇室入りした場合、国民は彼らを敬愛できるのか??
「旧宮家復帰」は「安定的な皇位継承」どころか「天皇制終焉」を決定づける悪手だと思います。