12月23日は上皇陛下の90歳のお誕生日。
ご在位中のご献身を銘記し、深く感謝すると共に、
心からお祝い申し上げる。これまでの上皇陛下の「おことば」からいくつかを、
謹んで掲げさせて戴く。○昭和39年12月22日、31歳のお誕生日を前に。
「いったことは必ず実行する。実行しないことをいうのは嫌いです」○昭和50年7月17日、沖縄にお出ましの際、「ひめゆりの塔事件」の後、
予定になかった談話を発表された。
「私たちは沖縄の苦難の歴史を思い、沖縄戦における県民の傷跡を深く省み、
平和への願いを未来につなぎ、ともどもに力をあわせて努力していきたいと
思います。払われた多くの尊い犠牲は、一時の行為や言葉によって
あがなえるものではなく、人々が長い年月をかけて、これを記憶し、
一人ひとり、深い内省の中にあって、この地に心を寄せ続けていくことを
おいて考えられません」○昭和61年8月23日、夏の定例会見での文書回答から。
「現代の皇室は現代の国民に望ましいあり方でなければなりません」○平成6年6月4日、米国ご訪問を前に招待記者からの質問への文書回答より。
「日本国憲法には、皇位は世襲のものであり、また、天皇は日本国の象徴であり、
日本国民統合の象徴であると定められています。
私はこの運命を受け入れ、象徴としての望ましい在り方を常
に求めて行くよう努めています。
したがって、皇位以外の人生や皇位にあっては享受できない自由は
望んでいません」○平成23年3月16日、東日本大震災に際して公表されたビデオメッセージから。
「被災者のこれからの苦難の日々を、私たち皆が、様々な形で
少しでも多く分かち合っていくことが大切であろうと思います。
被災した人々が決して希望を捨てることなく、身体(からだ)を大切に
明日からの日々を生き抜いてくれるよう、また、国民一人びとりが、
被災した各地域の上にこれからも長く心を寄せ、
被災者と共にそれぞれの地域、復興の道のりを見守り
続けていくことを心より願っています」○平成25年12月18日、80歳のお誕生日を前。
「天皇という立場にあることは、孤独とも思える」○平成28年8月8日にビデオメッセージとして公表された
「象徴としてのお務めについての」おことばから。
「これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり、
相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、そして象徴天皇の
務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ、
ここに私の気持ちをお話しいたしました」○平成30年、12月20日、天皇として最後のお誕生日を控えられて。
「平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、
心から安堵(あんど)しています」○平成31年4月30日、退位礼正殿の儀での「おことば」から。
「即位から30年、これまでの天皇としての務めを、
国民への深い信頼と敬愛をもって行い得たことは、幸せなことでした。
象徴としての私を受け入れ、支えてくれた国民に、心から感謝します」【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/
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