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2023.12.19 09:00ゴー宣道場

<コロナ真理教の人々③> 【医学の常識は歴史と共に変わる】

<コロナ真理教の人々③>byカイジロウ
【医学の常識は歴史と共に変わる】

 

医学が科学と言いづらいことは、医学常識が時代に否定されることからも明らかです。
それは研究対象が複雑な人体だからであり、それが他の学問と異なる点です。

いつの時代も、石灰石に塩酸を加えると二酸化炭素が出来ます。
ピタゴラスの定理は未来永劫真実でしょうし、フェルマー最終定理の証明は私には理解不能ですが、世界の数学者が認めている以上、真理でしょう。
そのように考えてもよいのは、化学や数学が決定論的で再現性ある学問だからです。

一方で医学常識は基本的に「当時はそう信じられた」だけであり、今もそうかもしれないのです。
実際医学史を見れば、当時は常識だった医学的知見が、歴史と共に否定されている事例は枚挙に暇がありません。
水銀は始皇帝の時代からリンカーンの時代まで処方されていましたし、ワシントンは瀉血によって死にました。
手洗いの重要性を説いたセンメルヴェイスは失意の内に亡くなり、ロボトミー手術のモニスはノーベル賞を受賞しました。森鴎外は米食に拘って大量の脚気死者を出し、ハンセン病の隔離政策を推進した光田健輔は栄光に包まれたまま生涯を終えました。

これらを「当時は仕方がなかった」と思考停止して現在に敷衍しないのが医学界です。
しかしそれは、これらの実績を否定するために必要とした、夥しい数の犠牲者を顧みない不公正な態度だと思います。

医学的真理は歴史によってのみ裏付けられ、多くは暫定的な仮説に過ぎません。新薬に飛びつくなどもっての外です。
命に関わる抜き差しならない状況ならいざ知らず、特に健康体に投与するワクチンのような予防医療については、今より悪くなる可能性というものが常に最優先に考慮されるべきなのです。
(つづく)

 


 

 

【トッキーコメント】
森鴎外の件は以前「小林よしのりライジング」でも書いています。
そしてハンセン病隔離政策の光田健輔については、『コロナと敗戦/失敗の本質』の収録作品に描かれています!
歴史から学ぶことは無限にあるし、歴史に学ばなければ無駄に命を落とすことだってあると認識しておくべきだと思います。

 

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