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ゴー宣ジャーナリスト
2023.11.29 07:00ゴー宣道場

【ゴー宣ジャーナリスト】画家は時代の証人、ジャーナリストである

皆さん、こんにちは。
「ゴー宣ジャーナリスト」水曜担当のしろくまです。

 

 

今回は、芸術や文化が私たちの日常や社会にどう関連しているか?
「画家は表現者だけでなく、ジャーナリストである」というエピソードを紹介していきます。
私たちの日常には、テレビやスマホから新しい情報が溢れていますが、外部からの情報は人間の五感、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚、この内9割以上の情報量を視覚から、目から情報が入ってきています。
目に入る情報は、文字や絵、目の前の人物や物や風景など。目に入る情報は多くても実際にそこから認識する情報は僅かだと言われています。意外と少ないのです。
一つのニュースに対して、どう思ったか?深く考える暇もなく、ただ眺めて終わるというのが殆どです。
実際に美術館で絵画鑑賞をされてる人を見ると、一つの絵を見る時間もほんの数秒程です。エスカレーターのようにスーッと目の前を通って見ていく感じです。人が多い場合は流れに合わせて動くのでなかなかゆっくり鑑賞するのも難しいと思います。

絵に限らず、目の前のことを注意深く観察する、それに対してどう感じたか?どう思うのか?それには自分の先入観や思い込みはないか?根拠があるか調べてみるなど、また他の第三者の意見を聞いてみることも参考になります。

これは、日本のマスコミやジャーナリストに必要なことだと言えます。
自分達の都合の良いことだけを見て、自分の考えを否定する情報は避けるなど、本当の事実を見ようとせず問題の本質から目を背けてしまっています。

そこで皆さん、ジャニーズ記者会見の場面を覚えているでしょうか?主な人物は4人の姿しか映っていませんでした。
記者会見だから当然と思われるかも知れませんが、あの場にいたマスコミの記者達は一体何人いたのか?全くわかりません。終始4人のみクローズアップし、その場にいた大勢のマスコミはなぜ映らないのでしょうか?視聴者からは全く見えていません。映像では、ジャニーズ側だけを見る視点になっていて、姿が見えないマスコミは一方的に糾弾し、ジャニーズは悪だと強く印象付ける映像になっています。
いつからなのか、重要な場所にいるマスコミは姿を見せない事がまるで当たり前のようになっています。

そして、今回たくさんある絵画の中で歴史的な事件、重要な場面を描いている作品があります。どのような場面か下の絵を見てみて下さい。


《1808年5月3日、マドリード銃殺刑》1814年 フランシスコ・デ・ゴヤ

スペインの画家ゴヤの作品です。画家の視点は少し引いて見ています。左右両者を視覚的に見せることで、ここで何が起こっているのかを的確に伝えています。無防備な民衆だけでなく、兵士も、地面に倒れた死傷者も、その奥に見える静寂な街も全て描いています。
画家は時代の証人、ジャーナリストだと思います。
同じくスペインの画家ピカソが美術史家たちに先んじて、この絵のメッセージに気づきました。「照明は二種類ある。ひとつは理解できない。それは、月の光のように、すべてを照らしている・・それと、絵の中央に描かれた地面に置かれた巨大な角灯。その角灯は何を照らしているのか?両腕を上げた男、殉教者だ。」のちにスペイン内戦の無差別爆撃を題材にした「ゲルニカ」に繋がっていきます。

テレビやネットからの情報は、私たちに何を伝えようとしているのか?注意深くよく観察してみて下さい。思考停止せず、「常に考える事をやめない」「思考すること、考え続けろ」ゴー宣道場で言われていることはすごく重要です!

次回もまだまだ続きます。芸術や文化が日常や社会にどう関連しているか?等、色んな事を紹介していきます。引き続きどうぞよろしくお願いたいします。

 


【しろくまプロフィール】

公論サポーター中四国支部隊長
岡山県在住のアラフォー、パソコン講師。
30代後半に偶然、ネットでゴー宣道場を発見しゴー宣に参加、門下生になる。
中四国地方で隊長を務め岡山で公論イベント3回開催。
趣味の芸術好きから美術館ボランティア活動。
日本文化衰退の危機感と和菓子好きから煎茶道の習い事を継続中。

 


 

 

【トッキーコメント】
このゴヤの絵、子供の頃に家にあった画集で見た記憶があります。
もちろんその絵が描かれた時代背景など全然知らなかったのですが、ものすごい衝撃を受けたのを覚えています。
それはまさに、後の時代の優れた戦場ジャーナリストの仕事に通じるものだったわけですね。
そして、そのジャーナリストの魂が、今の日本のマスコミ人にあるのかというと…
もう、人に期待してもしょうがない。
われわれ自身がジャーナリストの魂を学ぼう、その魂を持とう!

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