衆議院の内閣委員会で、
馬淵澄夫議員が皇位継承問題についての
質問に立った。
だいぶ端折るけど、質問は大きく以下の2つ。
①旧宮家の男系男子を皇室への養子縁組の
対象として選ぶことは、憲法の平等原則に
違反するのではないか。
②有識者会議報告書にある、
旧宮家の子孫の養子縁組案が国会の検討事項と
なっているが、当事者の意向を確認する予定はあるか。
①について、内閣法制局は
仮定の話で逃げた。
一般国民であっても、旧宮家に属する方々という
皇統に属する方々が皇族の身分を取得するような
制度を念頭に置かれたお尋ねだといたしますれば
具体的な制度が明らかではございませんけれども、
一般論としては皇族という憲法第14条の例外とし
て認められた特殊の地位を取得するものでござい
ますので、憲法第14条の問題は生じないものと考
えております。
要するに
「皇族の身分を取得するような制度があるなら、
門地による差別にはあたらない」
と言っているのだ。
一般国民がその血統(門地)によって
憲法14条の平等原則の例外になるのは
憲法違反ではないのかという問いなのに、
その例外である特殊な地位を取得するのだから
問題ないよ、というわけ。
わざと論点をずらしている。倉山か。
しかも、これ、かなりの問題発言だ。
憲法の下位に位置するはずの法律で
そのような制度があれば、
一般国民でも平等原則の例外になると
言っているのだ。
一般の法律が、憲法の平等原則より優先されるのか?
憲法は国の最高法規じゃないのか!?!?
そして②は、松野官房長官が答えた。
こちらは、
「政府として宮家子孫を把握したり
接触を行ったりしていない」
「国会の議論を経て適切に対処する」
(制度化されてからでは遅い、という馬淵議員の指摘を受けて)
「個人のプライバシーに関わることで慎重な対応が必要」
スッカスカの答弁。
対象となる人が明確に存在していない中で
議論し制度化したって意味がない。
すると今度はプライバシーを楯にする。
誰が個人情報をすべて開示せよと言ったのだ???
なんだろうねえ。
国会の中に「大人の事情」というものがあって、
のらりくらりと質問を交わすのが流儀なのか?
それが政治家や官僚の仕事なのか?
それ、本当に国益になるのか?
ともあれ馬淵議員、限られた時間の中で
質問してくださり、ありがとうございました。
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