よしりん師範と
道場生(アンケート)の
対話をお届けします!
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10月13日、
第38回「ゴー宣道場」が
『「風立ちぬ」から現代を考える』
と題して開催された。
怒りや憤りがなく、
感性を鍛えるための
「ゴー宣道場」だった。
終了後のアンケートに
記入してくれた感想に、
簡単な回答をする。
今回は一回でまとめた。
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◆切通さんの「宮崎駿論」を語る姿がとても格好良かったです。
これまでの道場ではなかなか発言される機会が
少なく感じられましたが、今回の姿から文筆家切通理作の
プロとしての凄さが良く分かりました。
宮崎作品は「体験」であるとの指摘には、ものすごく納得です。
(群馬県・33歳男性・アルバイト)
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うぐっ・・・良かったね、理作どん。
りーさくは、ほんとは、いーきている♪
いきーて、いるから、やーせたんだ♪
しーにかけて、いーるんじゃない♪
ダイエットに、すぎなーい♪
(アンパンマンの作者、やなせたかしの歌の替え歌で)
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◆切通先生!!お元気で良かったです
髪のカラーリングも斬新でかっこいいです!
はじめの切通先生のおはなしにはいろんな新しい
発見があって、もう一度映画を見直したくなりました。
著書も再販されたら買います!
(東京都・35歳女性・会社員)
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わしもあの
カラーリングは
いいと思う。
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◆切通師範がいう「宮崎駿の罠」というお話に納得です。
抽象的に描いて、観客が自分が都合のいい方向で解釈して、
面白いと思ったり、もののけ姫のアシタカが村を出て行く
理由を描かないのも、宮崎駿は日本人なら理解できて
当たり前という認識があるのかと思います。
実は、宮崎駿は、連綿と続く日本人の感覚を信じて
作品を描いているのかなと思いました。
(埼玉県・36歳男性・司法書士補助者)
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宮崎駿が
無意識に描き出す
日本的なるものが
好きな者と嫌いな者が
いるようだね。
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◆「ファンタジーとしての仕事と愛」を表しているというのは
私の受けた印象と同じです。
「とてもあこがれるけど、実際には菜穂子のようにできない」
という意味で私にとってはファンタジー映画です。
「そうありたい」と思わせる映画です。
菜穂子の主体性、かなりありますよね。
古事記にも似た女性の強さを感じます。
(神奈川県・31歳女性・会社員)
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勝手な女ですよ、
あれは。
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◆こうも戦後の空気が映画に影響していたのかと思いました。
ただひたすら美しい飛行機を作りたいという夢を
追いかけているとはいえ、パイロット達当事者との距離感は
確かにありすぎるなと思いました。
(東京都・34歳男性・会社員)
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パイロットは
犠牲者としか
思ってなさそうだったね。
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◆初めて参加しましたが、会場の雰囲気の緊張と緩和の
バランスが程良くて、とても居心地良く感じました。
自分はコールセンター管理の仕事をしてますが、
その現場の空気は一人で意図して作ることはできません。
そこに参加する者全員の信頼感が必要だし、
それにはある程度の時間が必要だと思います。
この道場が既に歴史を積み始めたものだと感じました。
(東京都・42歳男性・マーケティング業)
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初参加でそれを見破るとは、
いい観察力ですね。
門弟も常連参加者も、
この感想は噛みしめよう。
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◆作品は、宮崎氏の職人としての「匠」と
商売人としての「巧み」さが表現された物と思います。
思想的には、前戦争を否定している様であれば
幼稚なものとしか言い様がないです。
「でも、お前…」発言は最高でした。小林先生は天才です。
(神奈川県・34歳男性・会社員)
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「匠」と「巧み」の
表現が見事だ。
感受性を言語化する
能力があるのは大事だな。
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◆最後、菜穂子の生き方の話になった時に思ったのですが、
結核だとわかった時点で、身を引くべきではないかと、
自分は思ったんですよね。だって、自分の愛する人を
感染のリスクにさらすかもしれないのに、
何て自分勝手な行動かと、私は思いました。
まあそうしてしまうと、物語として成立しないのかな~
と思いますが。これは、極端過ぎる考えでしょうか?
(東京都・36歳女性・看護師)
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さすが看護師
という意見ですね。
貴重な意見を
書いてくれてありがとう。
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◆もくれん先生のよそおいがとてもすてきでした。
菜穂子のようにかれんでした。
笹先生の美しさにやはり菜穂子のような強さを感じました。
(栃木県・37歳女性・サービス業)
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道場と言えども
美意識で見る。
これがないと
カルト宗教の信者になってしまう。
大事なことです。
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◆こんなに道場の内容が面白いとは、といった感じです。
東京や関東圏に住んでいないことをこれほど
くやんだのは初めてです!
都合がつきましたらこれからも参加したいです。
本日は大変お疲れ様でした。
(大阪府・35歳・神職&パート)
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おお!嬉しい感想です!
また参加してください。
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◆高森師範の発言で、宮崎駿は戦前の日本人や
日本の原風景を肯定しているという意見がありましたが、
今まで意識していなかったのですが、私は確かに
自然に対する気持ちや、人に対するやさしさなどの
行動規範は宮崎駿のアニメの影響を受けていると認識しました。
その宮崎駿が先の戦争を否定しているのは
矛盾しているなと思いました。
(大阪府・33歳男性・事務職)
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日本人のほとんどが、
先の戦争を分析
できていないんだな。
右翼と見られるのはいやとか、
左翼と見られるのはいやとか、
「世間」で生きてる日本人は、
ポジションにこだわるからな。
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◆戦争モノを描く時に忌戦、反戦にもっていかなければ
ならないという社会的規制と戦前の国家主義を強要する
庶民の中にあった社会的規制と共通するものを感じます。
法での規制ではなく不文律で、戦争を肯定するようなものは
描いてはいけないとの社会的規制に縛られている現在が
戦前と同じように間違った方向に
国民を向かわせはしないでしょうか。
(三重県・47歳女性・自衛官)
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おっ、鋭い!
この視点は現代を見るうえでも、
ものすごく重要なんだけどね。
わしから見れば、
現代の日本人も、
戦前の日本人と
同じ過ちを突き進んでいる。
いや、戦前のような
「宿命」がない分、
もっと圧倒的に愚かだな。
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◆近代化で得た富を用いて、近代化で失った自然を
アニメで見る現代の日本人の矛盾は強烈ですね。
懐古趣味にならないように風土や言語、
文化を守っていくかが課題です。
(群馬県・19歳男性・大学生)
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近代化を全否定
することはない。
換骨奪胎してるのか
否かが大事だ。
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◆仕事をしながら手を繋ぐところは、僕はとても感動的に見ました。
戦争映画ではなく職人と恋愛の映画と言う説明に
とても腑に落ちました。「戦後は生きるに値しない」と
言うべきじゃないかという指摘にはドキリとしました。
(東京都・35歳男性・CGデザイナー)
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宮崎駿の無意識に
何があるかだな。
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◆小林先生の「ゼロ戦はB29のように民間人を殺傷しない。
殺戮兵器と言えるか?」という問いかけに大変納得し、
様々な反対意見の混乱がその認識のいい加減さ
から来ていると感じました。
また高森先生の「矛盾はそもそも戦後だけでなく、
開国までさかのぼる」とのお話には、ハッと気づかされました。
(東京都・33歳男性・自営業)
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「戦争」とは何かが
わかってない奴ばっかりだから。
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◆映画がヒットしたのもやはり
日本人の労動観がピタッときてのことではないか
という高森先生のお話が腑に落ちました。
インテリの見方と一般人の見方に
差があるという話もおもしろかった。
(鹿児島県・49歳男性・建築設計)
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労働観は大事だな。
諸外国とは違うからな。
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◆「生きて」と「来て」、知りませんでした。
あのエンディングに対するモヤモヤが理解できました。
小林先生の漫画家としての視点、経営者の視点、
興味深かったです。作者の主張、興行の成功、
受け手が求める結論、当然ながら、今さらながら、
純粋に作りたい作品を発表するって難しいのですね、
宮崎駿ですら…当然の事なんですが、改めて思いました。
(兵庫県・32歳男性・会社員)
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初期動機をどう貫くかは
大葛藤です。
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◆小林師範のラストシーンを戦後民主主義の肯定と捉えた
見方は、目から鱗でした。過去の日本の原風景、
日本人のたたずまいを美しいものと描いているこの作品で、
このラストシーンは矛盾ですね。
宮崎駿の元の脚本で通して欲しかったです。
(茨城県・43歳男性・会社員)
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「来て」と「生きて」じゃ、
印象が大違いだな。
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◆宮崎監督の「この世は生きるに値するということを
伝えたかった」と聞いたとき「???」。
また、宣伝コピーの「生きねば」も「???」となった
理由をさらに深く考えさせられた。
「生きめやも」。深いですね。
生きるということを、よく考えろ、ということか…。
(埼玉県・40歳男性・介護リハビリ)
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独裁国家や失敗国家の
民でなければ、普通は
「この世は生きるに値する」
と教えてもらわなくてもわかってる。
ただし、普通の国でも、
自殺する者に、
それを言っても響かない。
ましてや反語で
言ってるんだから。
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◆「どんなこの世が生きる価値があるのか」
それを示すのが大人だという言葉にはっとしました。
(神奈川県・36歳男性・会社員)
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「高度経済成長の幻想を追いかけて、
金儲けが最大の価値になる国」
それが安倍自民党と
マスコミと国民の回答です。
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◆「雑誌の表紙、アグネス・ラム以前・以後理論」
みたいなところの話がおもしろいと思いました。
かっこいい、美しい機械に抗えない魅力を感じてしまうのが
男性というもの、という通念があると思っていましたが、
そうではないのですね。水着の女の子を見たいというのも
男性の自然な心理なので、表紙が現在では女の子ばかり
というのも仕方ないのかもしれません。
(東京都・22歳女性・学生)
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仕方がない。
それが男の性欲であり、
性欲以上の欲望は
そこいらの男にはないのだから。
あなたが22歳の若さで
そんな男しかいないと
思っているのなら、
悲しいことです。
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◆切通先生のお話や発言された方からの情報など伺って
思ったのは、「妄想の中で何度も戦闘機に乗った。爆撃した」
男性が、“何故それを何度も妄想するのか“を追求する
のではなく、理想、思想を前面に出して(反戦)仕上げた
映画であり、現代男の抱えた矛盾、理想、甘えが
そっくり出ているな、という事です。
その点について男性がどう考えるか聞いてみたかったです。
(埼玉県・44歳女性・パート)
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おおお!
この意見、好き!
それ、道場で挙手して
言ってほしかった。
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◆「風立ちぬ、いざ生きめやも」の反語的な意味と
原詩の前向きな意味の指摘が面白かった。
作品中で二郎は菜穂子と出会った直後に
「風が吹いた。生きようと試みなければならない」
とつぶやいていたので、宮崎監督は両方の意味を知りつつ、
最終的にあの結末になったのだと思う。
(東京都・37歳男性・編集、ライター)
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プロデューサーの意向が
入り込んでるとしても、
完成した作品で評価
するしかないからな。
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◆この映画を初めて観たときは美しい映像に圧倒されてしまい、
零戦の製作者としての話も恋愛ストーリーとしても中途半端に
終わってしまっているなという感想でした。
でもみなさんのお話を聞いているうちにあえて余白を
残していることで様々な捉え方や論点を投げかける作品
なのだと考えが変わってきました。
正直なところ、宮崎アニメを短期間に何度も見に行く人は
アニメオタクか変人なのだと思っていましたが、
もう一度観に行って、自分が次にどう感じるのか
確かめてみたい気がしてきました。
(東京都・38歳女性・会社員)
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「ゴー宣道場」って
相当あの映画の
興行成績に貢献してるね。
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◆今まででベスト5に入る面白さだったと思う。
観てない人が何人も質問できていたのは
単なる映画評ではなかったからだと思う。
宮崎監督がもし観たら、かなり腹を立てる(ポーズをとる)
のでしょうが、本心では偽善なく議論されてることに
好感を抱くのではないでしょうか。
(兵庫県・38歳男性)
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そうあってほしいものだ。
第38回ゴー宣道場
『「風立ちぬ」から現代を考える』
動画編集中です!
10月19日(土)UP予定。
いましばらくお待ちください!