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高森明勅
2023.10.1 06:00皇統問題

岸田首相「旧宮家案を含めて女系天皇以外の方策」の真意とは

皇位継承問題がようやく政治の場で動き始めるかも知れない。
この問題に対する岸田文雄首相の考え方はどのようなものか。
岸田氏は令和3年9月9日のツィター(現X)で
次のように述べていたという(産経新聞9月28日付)。

「皇室の歴史や伝統、そして国民の皇室に対する
見方などを考えれば、
女系天皇は考えるべきではありません。
旧宮家の男系男子が皇籍に復帰する案も含め、女系天皇以外の
方法で
検討してまいります」と。

これまで提案されてきた主なプランは、

①女性天皇
②女系天皇
③旧宮家養子縁組

の3つ。

そのうち、岸田氏は②を名指しで否定している。
一方、③旧宮家案「も含め」と言う以上、その他のプランも
考慮に入れていることを意味するだろう。

これまでの経緯を踏まえると、“その他のプラン”は消去法で、
①女性天皇以外は想定しにくい。
そうすると、岸田氏の先の発言にもし一定の信頼を寄せてよければ、
同氏は当面、①③を検討対象として考えているという推定に導かれる。

果たして…。

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https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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