インド版アニメ『おぼっちゃまくん』のSプロデューサー
から、秘書岸端に電話があって、せめて月一度は会って
打ち合わせしたいという要望があったそうだ。
Sさんはわしの多忙の度合いを察してくれているからか、
ものすごく遠慮している。
だが、わしにとって『おぼっちゃまくん』は別格だ。
圧倒的に意義深い挑戦であり、冒険でもある。
人生最後の冒険かもしれない。
Sさんは日本とインドのタッグで、新作をつくるという
大プロジェクトのため、2年もかけて社内の調整をした
そうで、非常に情熱のある方であり、尊敬している。
いろんな困難があるはずであり、まず『おぼっちゃまくん』
の世界を完全把握するために、原作者のわしと何度も
話し合いたいというのは、当然すぎる要望だ。
遠慮をせずに、電話でもメールでもしてくれていいし、
月1回と言わず、2回でも3回でも、時間は取る!
わしの目標は何度も言う通り、わしがいなくなっても、
『おぼっちゃまくん』を制作できる脚本家を育てる
ことだ。
エッセンスをS氏やシンエイ動画の代表に伝えれば、
脚本家に伝えてくれると思う。
その効果は、最近のプロットの中にもう現れてきている。
日本のブレインが脚本を書き、インドの優秀な製作
チームが100人体制で具現化してくれる。
日本は人口減で人手不足、アニメの作画チームすら
集めることはできまい。
製作現場の労働力の充実でも、4億の子供人口でも、
もう日本では実現不可能なプロジェクトが、インド
では出来るのだ。
全く新しいビジネスモデルの確立をSプロデューサーは
目指している。
絶対に成功して欲しい。
そのためには最大限に協力を惜しまない。
人はいつ死ぬか分からない。
元気なうちに、伝授できることは全て伝えておきたい。
わしの死後にも、自動的に『おぼっちゃまくん』が
製作できるようになれば面白いし、日本とインドの
友好関係に資することが出来れば嬉しいし、なにが
起こるか分からないというプロジェクトは心が躍る
じゃないか!
Sプロデューサーは気軽に連絡して相談しに来て
ほしい。