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大須賀淳
2023.6.7 12:04

すぐそこにある「ディープ」

2023年6月6日付けでこんなニュースが配信されました。

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これは、プーチンの声で「ウクライナ軍が、ロシアと国境を接する3州に侵攻した」という内容の偽演説が流されたという事件ですが、「演説をどうやって作ったのか?」と疑問を持たれる方も多いでしょう。

 

実は現在のAI技術をもってすれば、他人の声を学習させてソックリに作ってしまう事はかなり容易になっています。この動画など、声が偽造されたらもっとも困る人であろう岸田首相に直接聴かせていて、なかなかに面白いです(笑)

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また、「東京大学AI研究会」を名乗る団体(東京大学公認の団体ではない)が、「国葬儀」の数日前に安倍元首相のリアルなAI音声を公開して問題になったのも記憶に新しい所です。

 

こうした技術は特別なものではなく、遊び程度でしたら今すぐ皆さんにお試しいただけます。例えばこちらの「コエステーション」という無料アプリを使うと、表示される文章を読んで行くだけで、自分の声でAI音声を作ることが可能です。

 

さすがに「本物みたい」にはなりませんが、本人の声のニュアンスはけっこう再現されて「こんなに簡単にできるのか!」と驚かれると思います。
同じ技術をつかった有名人の声サンプルも用意されています(特にクロちゃんがめっちゃ笑えます(笑))

 

こうした、AIで生成された音声や映像を使った偽メディアは「ディープフェイク」と呼ばれますが、存在自体があやしいディープステートなんかと違って、もう「我々の日常の中」に確実に存在しています。

 

音声も、放送や音声ファイルなら警戒しやすいでしょうが、例えば故意にドアの外に漏れ聞こえるように再生し、誰かに聴かせてニセの噂を広げる、なんて使い方もできちゃいそうですよね。

 

一見壮大な「ステート」に心を奪われているタイプの人は、すでに「実用」されているフェイク技術にコロッと騙されてしまう可能性も大きそうです。

 

文字にしろ映像にしろ音声にしろ、もはや「情報だけ」では確実な信憑性を得られません。「常識」を足場にしつつ、常に対峙し考え続けるしか、なるべく「まとも」でいられる方法は無いのだと思います。

 

免疫の軍事訓練」というのはすごく良い言葉だと今でも思っているのですが、井上正康先生には、医療以外の情報の面でもそれを行って「免疫」を鍛えていただきたかったなあ…。
大須賀淳

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