現在、公論戦士たちがフルボッコにしている「AERA」6月12日号の表紙には、「創刊35周年!!」の文字が書かれています。
AERAといえば、私が永久保存版にしている記事のコピーがあります。これです。
1999年1月11日号の5ページに及ぶ記事で、筆者は編集部の保科龍朗という記者です。
これは、五島勉の『ノストラダムスの大予言』によって、この年の7月に人類が滅亡するということにされていた1999年が明けたところで、「大予言」を信じた人をレポートするという記事で、中には思春期に「終末願望」を植えつけられたために、オウム真理教に入信してしまったという人も登場します。
そして、1999年以降の自分の人生は存在しないと信じて育ってしまった「ノストラダムス直撃世代」は「己の立つ瀬」を失い、その補償作用を果たす「破滅的・破壊的ドグマ」に吸い寄せられていくという分析をした上で、唐突にこう書いているのです。
「ノストラダムスの役割は九〇年代、オウム真理教、尾崎豊、小林よしのりの『ゴーマニズム宣言』へと連綿と引き継がれている。
世紀末の団塊ジュニアを震撼させる最強のドグマは、ゴーマニズム宣言のマンガ家、小林よしのりの『戦争論』だ」
要するにAERAは、5ページも使って「小林よしのりの『戦争論』は、オウム真理教と同じ危険な破壊的カルト思想だ!」という誹謗中傷をやったのです!!
朝日新聞本紙は『戦争論』の批判をするにも堂々と「社説」で行ったし、後には安倍政権批判の時など、よしりん先生に取材して大きく扱ったりもしているので、私はそれほど敵意を感じていません。
しかし「AERA」に関しては、この時からずっと「卑怯雑誌」だと思っています。
だから今回も、巻頭特集に「女性・女系天皇を阻む壁は何か」というタイトルをつけておきながら、よしりん先生も高森明勅先生も一切無視して、「現状維持・問題先送り」という「皇統断絶容認」に等しい論調で誌面を埋め、よしりん先生の足を意図的に引っ張っぱろうとしたのじゃないかと、私は見ています。
朝日新聞出版は、この時代に週刊誌2誌の維持は不可能だとして、創刊101年の週刊朝日を潰し、35年のAERAを残しました。
この判断が大間違いだったことが明らかになるのも、そう先のことではないでしょう。