中川さんの最新刊『世襲』を参照しつつ、政治・企業・伝統芸能を軸に、日本社会における「世襲」と、それによって国家の中枢に形成された人材サイクルの大きな”生態系”みたいなものを解剖します。
特に政治に力点は置きますが、ファクトベースなので、めちゃめちゃ面白いです。
一言で「世襲」といっても、その業界=社会の体質や新規参入ハードルなどなどを規定しますよね。なぜ人々はそんなに「継ぎたい」し「継がせたい」のか、そして、それが可能なのか?
世襲の読み解きは日本社会の読み解きでもあります。
中川さんは、クラシックからジャニーズ、手塚治虫から松田聖子、ひいては三島由紀夫やドラえもんまで、本当に幅広く書かれていて、どれも淡々とドキュメンタリーなタッチで描くからこそほろっときたりするんですよね。とても楽しみです。