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高森明勅
2022.9.5 14:29皇統問題

安倍元首相の発言から皇位の安定継承を探るとどうなるか?

故・安倍晋三元首相は亡くなられてからも、
「保守」系の人々から熱烈な支持を受けておられるように見える。
そこで、安倍元首相の生前の発言から皇位の安定継承への道を
探るとどうなるか。

 

〇「(被占領下に)皇籍を離れた(旧宮家の)方々はもう既に
…70年以上前の出来事でございますから今は民間人としての
生活を営んでおられる…それを私自身がまたGHQの決定を
覆すということは全く考えていないわけでございます」
(平成31年3月20日、参院財政金融委員会での首相としての答弁)


〇「(旧宮家プランの当事者の国民男性の中で皇籍を取得する意思がある人は)

いないんです」(私が直接伺った、衆院議員の問いかけへの返答)

これまで政府は、国会において
「(旧宮家系国民男性の意向確認について)
そうしたみなさんに確認したことはないし、していく考えもない。
これは(今後も)変わらない」
(令和3年3月26日、参院予算委員会での加藤勝信内閣官房長官の答弁)
といった不自然な答弁を繰り返して来た。
だがこの安倍氏の発言によって、その“裏事情”が判明する。


そもそも、長期にわたった安倍内閣において「旧宮家プラン」が

1ミリも前に進まなかった事実を、改めて思い起こす必要がある
(この事実こそ、安倍氏からの“言葉によらない”最大の
メッセージかも知れない)。


〇「憲法においては、憲法第2条に規定する世襲は、

天皇の血統につながる者のみが皇位を継承するということと解され、
男系、女系、両方がこの憲法においては含まれるわけであります」
(平成18年1月27日、衆院予算委員会での内閣官房長官としての答弁)


これらの発言を繋げると、おのずと“1つの解答”に導かれることになる。


【高森明勅公式サイト】

https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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