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トッキー
2022.8.25 11:37メディア

藤井聡の言う「多面的解釈の外交」とは何か?

発言者クライテリオン編集長・藤井聡氏の動画における発言への「ひとり論破祭り」、その4回目です。

第1回 ウソついて逃げるクライテリオン藤井聡!
第2回 ロシアのプロパガンダを「多面的な解釈」と強弁する藤井聡!
第3回 道路交通法と国際法の区別がつかない藤井聡!

今回扱うのは第2回で一旦スルーした発言ですが、やっぱり見逃せない気がしたので、批判しておきます。

7分29秒あたりからの発言。

>ぜひ、そういうふうに、多面的に物事を理解していく必要があります。

第2回で書いたとおり、藤井氏の言う「多面的な理解」は全然「多面的」ではなく、完全に「反米原理主義」の一面的理解なのですが、今回はその論点は措いて先に進みます。

>で、そういう多面的な、最後にひとこと言っときますけど、その多面的な解釈が日本の中で理性的にあったら、サハリン2の接収というのはなかったかもしれないし、そんなことやってもサハリン2の接収はあったかもしれんし、わからないけれども、先のことはわからないから何とも言えないですけども、

あったんかーいっ、なかったんかーいっ、どっちかーーいっ!?

なに、この煮え切らない物言い!?
普通は「サハリン2の接収はなかったかもしれない」で止めるでしょ?
それを「なかったかもしれないし、あったかもしれないし、先のことはわからない」とかのらくら言葉を続けて、どうせわからない、何とも言えないと言うんだったら、何も言うんじゃないよ!
発言に保険を掛け過ぎて、何も言ってないのと同じことになっちゃってるよ!

こういうゴニョゴニョした言い回しひとつに、「自分の発言に責任を持ちたくない」と思っている心理が表れているように見えるんですがねえ?

で、藤井氏はこう言うのです。

>多面的な解釈をしといた方が、リスクというものは低減できるのは当然の話ですから、特定の解釈以外は許さないというような話は外交においては非常に危険だと、私は思いますね。

藤井氏は、「外交においては、多面的な解釈をしといた方がリスクは低減できる」と言っているわけですが、

これ、要するに、
「二股かけろ」
って言ってるんですよ!!!

あっちの国とこっちの国が対立してる時に、どっちが正しいと「特定の解釈」をして、それ以外は許さないという外交は危険だ。
みんなアメリカが正しいと言ってるが、ロシアはロシアで正しいという見方もすべきだ。
アメリカもいいが、ロシアもいいという「多面的な解釈」に基づいて外交をした方が、リスクが低減できるのは当然!
…というのが、藤井氏の主張です。
つまり、

「二股外交をしろ!」
って言っているのです。

「二股」じゃなくて「中立」を唱えているんだという言いわけが聞こえてきそうなので先回りして言っときますが、「永世中立国」がトレードマークのスイスでさえ、冷戦時代には暗黙的ながら明確に西側についていたし、2002年の国連加盟以降は国連が定める制裁に加わる義務を負っています。
ウクライナ戦争においては、スイスは「国際法違反」として直ちにロシアを非難しており、NATO加盟国によるウクライナへの武器供与に対する協力を拒否することで、辛うじて「中立」の看板を維持しているような状態です。

特にウクライナ戦争においては、「中立」という立場はほとんど成立しなくなってきたというのが現状であり、藤井氏の言う「多面的な解釈」による外交というのは、「二股外交」を意味しているとしか言いようがないのです。

結局、藤井氏は
「二股外交こそが、リスクを低減できる当然の手段」
と言っているわけです。

気は確かですか?
平気で二股外交をする国が、国際社会で尊敬されると思いますか?
ヘタすれば、最終的にどっちの国が勝ったとしても、戦勝国から「信用ならない国」と見なされて、準敗戦国扱いにされてしまうという事態にだってなりかねませんよ。

私は「小林よしのりもいいが、藤井聡もいい」なんて「多面的な解釈」はしません。
「藤井聡は信用ならない」という「特定の解釈」をとります。

統一協会と価値観を同じくする男系派だし、この人。

トッキー

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