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徒然草気まま読み#153
「味噌があれば酒は呑める」
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今回扱うのは、第二百十五段。
冒頭部分を紹介すると…
平宣時朝臣、老いの後昔語に、「最明寺入道、ある宵の間によばるゝ事ありしに、『やがて。』と申しながら、直垂のなくて、とかくせし程に、また使きたりて、『直垂などのさふらはぬにや。夜なれば異樣〔粗末のもの〕なりとも疾く。』とありしかば、
鎌倉幕府の閣僚クラスであった人物が、
老後の昔話に語った話。
最高権力者である執権の
最明寺入道からある宵の時に
来るよう呼ばれた。
正式の訪問着もなかったのだが、
それでもいいからすぐ来いと
言われて出かけてみると…
最高権力者とその臣下の関係にある者で
ありながら、全く飾らず盃を交わしていた
という場面が語られる、
実に微笑ましいエピソード。