20年間かかって、とうとう米軍がアフガニスタンから
撤退した。
アメリカが「敵か友か」「テロとの戦い」と同盟国を威嚇
しながら、アフガンそしてイラク戦争を始めた時、
「アメリカは敗れる、この戦争は無意味だ」と、保守の
側から徹底的に戦ったのは、西部邁と小林よしのりの
2名だった。
保守の実態は親米ポチであり、アメリカを支持すれば、
中東に「民主化のドミノ倒し」が起こると、彼らは言っていた。
ついにアメリカが世界の幕府になると言った親米派もいた。
わしと西部氏は、「ソ連の二の舞だ、破壊しても建設できない
のがアメリカだ」と批判した。
左翼はどうせあらゆる戦争に反対しているだけで、戦後の
「反戦平和イデオロギー」でしかないから、思想になって
いない。お題目を唱えているだけだ。
思想のレベルで、アメリカの失敗と、属国体質でしかない
日本の態度を見ぬいたのは、西部邁と小林よしのりの
2名だったのである。
親米ポチ支持者たちは、「反米主義者」という
レッテルを貼って、我々2名を猛批判した。
特に小林よしのりに対しては、影響力が大きかったからか、
「小林よしのりから卒業した」として、激しいバッシングの
対象になった。
あれから20年も経った。もうアフガン・イラク戦争も
知らない若者が多いだろう。
問題は圧倒的に不利な、孤立した状況でも、世間に
なびくことなく、「個」を貫けるかどうかだ。
うんちく左翼も、うんちくリベラルも、うんちく保守も、
意味はない。
ぺらぺらうんちくを語るだけで、いざというときは何の
態度も取らないのだ。
「態度」で示せるか?「行動」で示せるか?
「個」を貫けるか?
「覚悟」が要らないうんちくをいくら喋っても、信用の
蓄積にはならない。
このコロナ禍も一緒だ。無難なうんちくはもういい。
「覚悟」を持って、態度で表現した者が信用できる
人物であり、うんちく屋ではなく、思想家なのだ!