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高森明勅
2021.3.25 06:00皇統問題

有識者会議、迷走の予感?

3月23日、退位特例法の附帯決議に応える為の
有識者会議の初会合。

各社の報道によると、決議で言及された「女性宮家」はもちろん、
「女性天皇」・「女系天皇」の可能性についても、きちんと
取り上げるようだ。

それなら本格的な検討を期待できる。
…と思いきや、その一方で「前提として現在の継承順位は変えない」
(朝日新聞デジタル、23日21時41分配信)という。
もしこんな「前提」を設けるなら、議論の幅は一挙に狭まる。
その上、継承のルールについて、予め「直系優先」という大きな原則を
“問答無用”で変更(!)した上で議論を始める、という奇妙な
形になってしまう。

せっかく有識者会議が設けられたのに、
スタート早々いきなり迷走の予感。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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