ゴー宣DOJO

BLOGブログ
高森明勅
2020.12.30 06:00皇室

佳子殿下のお誕生日

12月29日は、秋篠宮家のご次女、佳子内親王殿下の26歳のお誕生日。
1人の国民としてお祝い申し上げる。
と共に、お詫び申し上げる。

つい先頃は、当事者であられる内親王方のお気持ちを予(あらかじ)め
伺うこともなく、「皇女」制度案なる非礼かつ非人道的な
(憲法上も問題を抱える)プランを、政府が勝手に検討している事実が、
明らかになった。

これは危うい所で、国会サイドの機先を制した意思表明があって、
一先ず取り下げられた。

しかし、今の制度のままでは、皇位継承の行方も、皇室の存続そのものも、
早晩、行き詰まってしまう。
それは明らか。悠仁親王殿下お1人だけが皇室の将来を担われることになる。
にも拘わらず、悠仁殿下のご誕生を口実に、課題は先送りされ続けて来た。
その結果、内親王方は皆様、ご自分の将来が(ご結婚と共に国民の仲間入りをされるか、
女性宮家の当主として皇室に残られるか)未定のまま、長い歳月が経過してしまった。
そういう状態を、“他律的に”押し付けらて来た。

まことに残酷な仕打ちが、私共の目の前で平然と行われて来たのだ。
皇室を敬愛しているはずの国民は、残念ながらそのような政治(政府・国会)の
無為怠慢を、何ら為す所なく、見逃して来た。

まことに申し訳ないことと、お詫び申し上げる以外にない。
来年こそ、内親王方の「引き裂かれた」未来をきちんと一定し、
回復するべく、微力の限りを傾けることをお誓いする。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

次回の開催予定

INFORMATIONお知らせ