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小林よしのり
2020.10.29 08:59日々の出来事

一期一会、値千金

人生は一期一会だ。
この歳になったらつくづく一期一会という言葉を噛みしめる。
誰と出会い、誰を大切にするか、誰を愛するか、そのために
一日一日がどれだけ大切かをわしは知っている。
充実感で感無量になる一日もあるし、取り返しのつかない
一日だってある。

そんな一日は、リモートで得られる合意形成で満喫できる
ものではないし、人間交際の貴重さが分からないからっぽの
人間には、からっぽの長寿が待っているだけだ。

PCR検査で一週間隔離とかよく言うよ。
たかだか一週間と思っているのかもしれないが、わしの
一週間は生命至上主義の健康オタクの一週間ではない。
一週間どころか、一期一会、たった一日が人生を劇的に
変えるのがわしの人生だ。
一日たりともわしは無駄にしたくない。

仙人のような飄々とした人生もあるだろうが、わしはそれを
選ばなかった。
自分が選んだ人生は脳をフル回転させながら、自分の
可能性を追求し、貴重な快楽を追求する人生だった。
今日も値千金の一日を始めよう。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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