東京新聞に、「新聞報道のあり方委員会」という集まりで
議論した様子が載っていたので読んだけど、
「ウイズコロナ」は、経済をまわすために多少の死者や
犠牲者が出てもかまわないという意味が含まれるとして、
ダッカ日航機ハイジャック事件で、当時の福田恒夫首相が
言った「一人の命は地球より重い」という考え方のほうが
ずっとまともだという発言が載っていた。
コロナの死者の命は、地球よりも重くて、
コロナよりもはるかに数多い、インフルエンザや肺炎球菌や、
結核や腸管感染症などによる死者のことは、まったく気にも
留めていないんだから、ものすごい非常識さだと思う。
新聞報道について語るなら、厚労省の統計を見て
からにしてくださいよ。
日本の1歳児~9歳児の死因の第5位は、
インフルエンザですよ?
死亡しないまでも、インフルエンザ脳症で知的障害など
重篤な後遺症を生涯に渡って抱える子どももたくさん
います。
基礎疾患を持つ80代、90代、100歳代の高齢者が、
コロナをきっかけにいよいよ天寿をまっとうすることを、
「地球よりも重い」と言うならば、
子どもの命を残酷に奪いつづけているインフルエンザのことは
なぜ考えないのでしょう? なぜ比較しないのでしょう?
コロナ失策による失業者は? 自殺者の増加は?
家庭内暴力、精神不安、学力低下については?
ぜんぶ「地球」と比較ですか?
新聞報道のあり方、そこがおかしいんですよ。