世の中には、秋篠宮家のご長男、悠仁親王殿下が将来、
お1人以上の男子に恵まれられることを、
既定の事実であるかのように思い込んでいる人がいる。
その想像力の欠如ぶりに少し驚く。しかし、男子に恵まれられるかどうか以前の、
ご結婚それ自体についても、決して楽観はできない。
一般的に言って、皇族方のご結婚は、国民同士の場合にはない、
ハードルの高さがある。まして、いずれ皇位のご継承が予測されているケースでは、
天皇陛下や上皇陛下の実例に照らしても、かなりの困難が伴う。
ところが、悠仁殿下については、よく知られているように、
もっと至難な理由がある。先ず、今の皇室典範のルールのままなら、皇室はやがて、
悠仁殿下お1人だけになってしまう、という苛酷な未来が既に、
見え過ぎるほど見えている。更に、ご結婚相手は必ずお1人以上の男子を生まないと、
これまで長年、国民の心の拠り所として存続して来た
皇室そのものが、滅びてしまう。そういう想像を絶したプレッシャーが、たったお1人の
うら若い女性に、のし掛かることになる。
それでも結婚を決断できる女性が、果たして現れるか、
どうか。
いささか悲観的にならざるを得ない。これまでも、私が繰り返し指摘して来たことだ。
ごく一部には、「政略結婚」的な手法でハードルを越えられると、
気楽に考える向きもあるようだ。
しかし、リアリティーが無く、楽観的過ぎる。
何よりも、皇室に対して余りにも敬意を欠いた発想ではないか。悠仁殿下のご結婚の至難さを、今の政府・国会がどの程度、
深刻に受け止めているか。
不安を拭(ぬぐ)い難い。よって今後も、その至難さを解消ないし
緩和する為の手立てを、“今のうちに”講じておかねばならないことを、
声を大にして訴える必要があろう。【高森明勅公式サイト】
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