皇位の安定継承を目指す制度改正を巡って、
世間に誤解があるのではあるまいか。旧宮家系国民男性に、結婚という人生の一大事を介さないで、
皇籍取得を可能にするプラン(旧宮家案)と、
内親王方がご結婚後も宮家の当主として皇籍にとどまられることを
可能にするプラン(女性宮家案)、という2つの解決策が対立している、と。しかし、それは違う。
どちらも“それだけ”では安定的な皇位の継承には繋がらない。
それらに「女性天皇」を可能にするプランを加えても同じだ。過去の「男系」継承に絶大な貢献をして来た側室が不在で、
非嫡出による皇位継承の可能性が無くなった以上、
これまで通り男系限定という“縛り”を維持したままでは、
決して危機は打開できない。だから、問われているのは
「旧宮家案か女性宮家(プラス女性天皇)案か」ではない。そうではなくて、「非嫡出による継承可能性が失われても、
従来の“男系限定”の縛りをそのまま維持するか、それともそれを見直すか」。真の対立点はここにある。
【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/
BLOGブログ
前の記事へ一代限りの「女性宮家」?
天皇陛下、教育関係者にご配慮次の記事へ