読売新聞の全国世論調査によると、安倍内閣の支持率は
52%となり、前回(8月)の37%から15ポイントも上昇
したという。6か月ぶりに支持が不支持を上回った。
えええ~。
辞任表明しただけで支持率が15ポイントも上がるのか!?
記事では、
「健康状態の悪化に伴う辞任表明を受け、
長期政権の実績が再評価されたとみられる」
と結論している。
さっぱり意味がわからない。
政権を途中で投げ出したのではないよ、
難病でやむなく、志半ばで辞任するんだよ、
思えばよくがんばったじゃないか、
という程度のお見舞いポイントか?
安倍内閣の実績について評価するとした人は、
「大いに」19%、「多少は」55%で、
評価理由のトップは
「外交で日本の存在感を高めた」だった(75%)。
これってかなりNHKの報道に丸め込まれてないか?
非常に曖昧だ。
そもそも「存在感を高めた」というのは
主観的評価でしかなく、客観的かつ具体的な「実績」とは
異なるのではないか?
私の印象としては、サミットを開催したこと、
トランプとゴルフしてSNSで発信していたこと
ぐらいしか思いつかないのだけど。
明確な国家ビジョンがあって、そのために
国際社会でのパワーバランスをうまくはかりながら
自らイニシアティブを取っていく。
そういうスタンスが伝わってくれば、
「存在感を高めた」と言えるのかもしれないけれど、
残念ながら私の主観的な評価では、それはない。
多くの人は、こう思うだろう。
良かったね、安倍さん。
いろいろあったけど、辞任前には支持率も上がったし、
最後の花道を飾れたじゃないか、と。
何もかもが道徳的規準で丸め込まれ、
そして人々はまるで何事もなかったかのように
前を向いて生活を続ける。
戦争の教訓とか、検証とか、
徹底して自己と向き合う、国家と向き合うことを
してこなかった戦後日本の姿は、
今も変わらず、そのままだ。
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