7月11日、高森稽古照塾。
初めてのハイブリッド講義だった。
対面講義(ライブ)+Zoomも利用(オンライン)。
私としては、大きな失敗は無かったと思う。
逆に言うと、小さな失敗があった。
私は講義中、なるべく多くの受講者に近づくべく、あちこち動く
(これって密接?)。その為、どうやらZoom用のカメラが撮影できる範囲の外に、
しばしば出てしまったようだ。
だから、オンラインで受講していたみんなからは、
私の姿が消える場面が何度もあったらしい。
これは申し訳ない。
次回からは、予め床の上に、Zoomに映る限界を示すテープでも、
貼って貰おうか。塾終了後の懇親会も復活。
居酒屋を救う特別プロジェクト、本格始動(!)という格好だ
(ただ飲みたいだけ…という噂もあるが)。
今回の懇親会参加者のうち、S君とNさんの2人は長年、
私の講義を聴き続けてくれている。
以前、産経新聞社がやっている弁論大会で優勝したS君は、
稽古照今塾を始める前からもう10年以上、講義を熱心に
受け続けてくれている。彼は、自発的に女性議員飛躍の会編『皇位継承 論点整理と提言』
(私が1度も校正の機会を与えられないまま刊行された!)の
分析をしていて、結果をまとめたレポートを私にくれた。
その最終的な整理として、同会の勉強会に招かれた6人
(八幡和郎氏、櫻井よしこ氏、所功氏、百地章氏、松浦光修氏、私)
の発言を①皇室の危機の原因をどう考えるか
②皇位の安定継承への検討のタイミングをどう考えるか
③女系天皇・女性宮家をどう考えるか
④旧宮家の復籍(厳密には皇籍取得)をどう考えるか
⑤皇室が受け継いで来られた精神の将来への伝承を
どう考えるか
⑥その他
―という6項目に分けて、それぞれの要点を一目(ひとめ)で
比較できる表にしている。
これをインデックスとして、各論者の発言に1つ1つ当たって行けば、
誰の主張が最も説得力を持っているか、まさに一目(いちもく)
瞭然だろう(これらのチェックポイントは他にも適応できる
普遍性がある)。
労作だ。Nさんも同書をしっかり読み込んでおられるようだ。
たまたま、私の発言部分を(自分の手控え用に)校正した
コピーを持っていたので、その場でスマートフォンのカメラで
撮して貰った。
頼もしい教え子達だ。しかし話が弾んで、いつもより1時間近く遅くまで飲み続けてしまった。
12日、ゴー宣道場。
新型コロナウイルスをテーマに、医師で元厚生労働省医系技官
だった木村もりよ氏をゲストに招いた。
当日、木村氏が用意して下さったレジュメに収められた、
スウェーデンの感染者数・死亡者数・ICU入室者数の変化を
時系列(3月11日~7月1日)に沿って棒グラフにした図が、
全てを物語っているのではあるまいか。検査が増えて感染者がじゃんじゃん増えているように見えても、
重症者・死者の数は見事に右肩下がりに収束に向かっている。
現在、連日メディアに踊っている「感染者数」なるものが、
事態の真相からいかに“かけ離れて”いるか。そのことがよく理解できる。繰り返すが、わが国での
新型コロナウイルスによる「死亡率」は今のところ、
普通のインフルエンザの10分の1(!)にとどまっている。
道場中、漫画家の小林よしのり氏が、「普通に呼吸できること」の
“有難さ”を、ご自身の幼少期の喘息(ぜんそく)による苦しみの日々に
触れながら、強く訴えられた。
私にとって、最も感銘深い場面だった。小林氏は、テレビなどが科学的な根拠に基づかず、
ひたすら煽る恐怖心が、日本の経済も人々の平穏な暮らしも、
全てをズタズタにしてしまっている現状に、強烈な憤りと危機感を
抱いておられる。
8月には、そうした風潮を転換させるべく、渾身の力作『コロナ論』
を出版されるという。
期待したい。道場では、弁護士の倉持麟太郎氏の要所要所での法律家らしい発言も、
貴重だった。
少なくとも私自身にとっては収穫の多い道場だった。
ボランティアで道場の運営に当たって下さった皆さんの熱意に、
改めて感謝と敬意を表したい。次回の9月の道場も是非とも成功させたい。
【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/
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