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小林よしのり
2020.5.18 10:44日々の出来事

コロナ脳はまだまだ解除できない

羽鳥モーニングショー、抗体検査の陽性率0・6%は
岡田も玉川も素直に受け入れるらしい。
つまり東京で8万3000人がすでに感染し、抗体を
持っていたということだ。

わしはもっと多いと思っていたし、多い方が集団免疫
に近づけるからいいと思っていた。
だがこの結果は少なすぎる。

岡田・玉川にとっても少なすぎるという思いだろうが、
わしとは真反対の感情だ。
岡田・玉川は「新コロはもっと強力で恐いウィルスで
あってほしかった」ということだろう。
そこで「まだ流行してなかった」という結論になる。

二人は早くも次の「本気の流行」への期待を高めている。
わしは新コロなんてインフルエンザより弱いとずっと
言ってきた。
ところがわしの予想を超える弱さだったから、驚いて
いるのだ。

一体、こんな弱毒性のウィルスで緊急事態宣言を出し、
自粛を強要して、倒産・廃業・失業を出して、経済に
打撃を与えた意味があったのか?

番組では「集団免疫を獲得しないと収束しない」と言い
ながら、「PCR検査で無症状者まで隔離すべし」という
さらに強硬な政策を唱える岡田・玉川だったが、これを
野放しにしていいのか?

そして、クラスター班の西浦の数理的計算とグラフでは、
自粛を解除すれば、6月にも新コロはリバウンドして、
また自粛を要請されることになる。
それが嫌なら、これから1年か2年は「新しい生活様式」
を受け入れて、我々は行動変容しなければならない。
資本主義は今後も委縮していくことになるのだ。
コロナ脳の洗脳はまだまだ解除できないようだ。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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