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トッキー
2020.3.21 10:59政治・経済

「コロナは大して怖くはない」か?

ライジングコメント欄にいただいた
ご意見を紹介します。

 


 

いつも小林先生のお仕事やブログを楽しみにしています。特に、いつも天皇陛下、皇統を守るためのお仕事を尊敬しています。
コロナについてです。昨日のおどれら正気かを見ていて感じたのですが、コロナに関しては小林先生や木蘭先生の意見に賛同しかねる点があります。インフルエンザから毛を抜いたようなもので怖くない(間違っていたらすみません)という表現、つまりコロナは恐れなくてよいという表現は、事実と異なり誤解を招くと思います。
私は医療従事者です。木蘭先生が引用下さった岡部信彦先生のインタビュー(おそらく朝日新聞でしょうか)は、とても正しい情報が集約されています。当然モーニングショーより正しい情報です。しかし、先生方のおどれら正気かでの記事の取り上げ方は一部誤解を招くと思いました。是非岡部先生の記事の全文を正しくご理解頂きたいです。岡部先生は、コロナはエボラ出血熱などの1類感染症ほどではない、2類相当だと言っていたのだと思いますが、2類と季節性インフルエンザは全く別次元です。まず、季節性インフルエンザは5類です。2類にはSARSやMERSが含まれます。岡部先生は決して、コロナは大したことないというニュアンスで語っているわけではありません。重症者を優先して治療するべき、医療崩壊を避けるべきであると他の記事でも一貫しておっしゃっています。
日本でも医療崩壊が起きればイタリアと同じことが起きます。医療崩壊につながる大きな要素が院内感染です。日本では院内感染がまだ局所の医療機関でしか起きていません。コロナに関しては何よりも、医療従事者がコロナに感染しない、ということが極めて重要です。イタリアでは既に2000〜3000人の医療従事者が感染し、彼らを介して感染が広がったと推測されます。現在日本ではイタリアほど感染が拡大していませんが、それは、政府や厚労省が(はっきり言って全く)役に立たず迷走する中で、現場の臨床医、とくに感染症に携わる医師や看護師、地域の開業医が粛々と精一杯各現場で正しい判断を下しながら日々仕事をしているからに他なりません。しかし、それにも限界があります。現在コロナに関する臨床現場の第一人者である国立国際医療センターの大曲先生が、このままだと本当に診療体制がパンクする、と警鐘を鳴らしています。つまり、日本は現在コロナ診療に携わる医療従事者達個々人の力で踏ん張っている状況ですが、安心できる状況か、今後決壊しないのかというと決してそうではないと思います。
もちろん先生方が、コロナの犠牲者より経済が停滞することで自殺者が増える方が危険だ、というご意見はごもっともです。ただ、私は感染症の専門家ではありませんが、コロナは大して怖くはない、という点だけは違うと思ったのでコメントを書かせて頂きました。
いつも素晴らしいお仕事を有難うございます。
(kbさん)

 


 

ご指摘ありがとうございます。

岡部信彦氏の朝日新聞インタビューは、こちらです。
(有料会員限定記事ですが)
https://digital.asahi.com/articles/ASN3L3D4DN3GUPQJ001.html
記事タイトルは『「コロナ、そこまでのものか」専門家メンバーの真意』
となっていて、このタイトル自体も誤解を招きかねないですが、
ここで岡部氏が言っている「そこまでのものか」について、実際の発言を引用すると、以下の通りです。

「感染者数の増加を見ると多くの人が『自分もかかるのではないか』と不安になりますが、退院した人が増えていることにも目を向けてほしいのです。致死率を考える際は、感染しても症状が出ない人やごく軽く済む人もいることを計算に入れる必要があります」

「私は医療体制がある程度保たれていれば、致死率はそんなに高くならないのではと思っています。重症になる人ができるだけきちんとした医療を受けられるようにしておくことが大事で、それができれば日本での致死率は1%前後で収まるのではないでしょうか」

「言い方が難しいのですが、日本では緊急事態宣言を出したり、社会が恐れおののいたりするようなものではないという思いは、比較的早い段階から変わっていません。だからといって、放っておいていいわけではない。患者が増えれば重症者も増えるので、感染拡大をできるだけ抑えて重症者を救うことに注力すべきです」

誤解を招かないよう慎重に言葉を選ぶ必要はありますが、他方で実際に社会が恐れおののきすぎている現状に対してカウンターを浴びせるための言い方というものもありますので、そこはバランス感覚だと思います。

トッキー

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