ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2019.12.28 09:48日々の出来事

男尊女卑について

「九州ゴー宣道場」の設営隊の中で、自浄作用が働き
だしたようだ。
dai隊長もすべてを悟ったようで、九州に対する結論を
日曜まで待ってくれと言ってきた。
立派だと思う。自分の非を認めるのは難しく、そもそも
自分の非に気づくことすら難しい場合もある。

セクハラ発言はたまたま冗談で発するものではなく、
思考回路が普段からそうなっていたからつい漏れるもの
であり、自分でも気づかない場面で、女性に対して似た
ような言葉や接し方をしているものだ。
わしだって今まで女性に何を言っていたか分かったもん
じゃない。
周囲の女性も、それに気づかないくらい、あるいは冗談
で済ませてしまうくらい日常に男尊女卑は浸透している。

だが、時代は変わった。
男尊女卑は日本を国家ごと不幸にする局面がやってきた。
時代は完全に変わった。

「レイプされた女性は上を向いたり笑ったりしない」
いう「逮捕を逃れた男」の言葉も、単なる失言ではなく、
セカンド・レイプということに気付いてもいない野蛮な
思考回路を持っているから、あのような大事な局面で
ボロッと言葉がこぼれだしてしまう。
恐ろしいことだ。あれで奴の野蛮性を確信した人々も
多いだろう。

ポリコレで言葉自体を禁止しても、思考回路が男尊女卑
なら、無意識に女性とそのように接しているはずで、
それに気づく女性と、気づかない女性がいる。
何度もそれを体験した女性は、男尊女卑にものすごく
敏感になっていて、そんな男を拒絶する。

ところが男尊女卑の空気の中で普通に育った女性は、
男尊女卑をやりすごすし、中にはエセ保守論壇の女性
たちのように、すっかり名誉男性になって、レイプ魔
の味方になってしまい、被害者である女性を嘲笑し
罵倒してしまう始末だ。
実に野蛮な男にとってありがたい存在は、男尊女卑に
気づきもしない鈍感な女たちである。

わしだって今まで男尊女卑の心性を持っていたし、
むしろ漫画の中では、それを演じてきた部分もある。
だがわしは女好きすぎて、女心をつかむために、
秘かに男尊女卑を克服して来たという経緯がある。

エセ保守論壇やネトウヨ爺は、モテなかったんだろう。
女は心底惚れさせなければ、カラダだけ奪っても全然
楽しくないということすら分からない哀れな男どもが
いる。
「ゴー宣道場」の男たちは、真にモテる男になろう。
女性はそういう男を育ててほしいものだ。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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