大日本帝国憲法の第1条に以下のようにある。
「大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之(これ)ヲ統治ス」と。
これにより「万世一系」という語が一般に広まる。しかし、意外と新しい言葉のようだ。
憲法の起草に当たった井上毅(こわし)が、その方面の専門家(小中村義象)
に調査させたところ、日本の古書にも漢籍にも見えない、と報告があったという
(島善高氏)。これまで知られているところでは、岩倉具視が慶応3年(1867年)の
「王政復古議」の中で使ったのが最初らしい(阪本是丸氏)。
ひょっとしたら岩倉の造語かも知れない。
勿論、言葉自体は新しくても、それに該当する「思想」がそれまで
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