ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2019.11.24 10:25日々の出来事

真剣派とお楽しみ派

「ゴー宣道場」の門下生が「真剣派」と「お楽しみ派」に
分かれているような気がする。
メーリスの三味線弾きの投稿で、最近の若者は「楽しいから」
という動機では惹きつけられないというのがあった。
酒飲んで和気あいあいと騒ぐ忘年会のようなものも敬遠する
というのだ。
彼らは被災地などの「真剣に使命感が芽生える場」に惹き
つけられて、ボランティアで集まるらしい。

かつて「ゴー宣道場」でアイヌ問題を議論するときに、
民族衣装のコスプレをやるかどうかで、決定的な対立が
起こった事件を思い出す。
コスプレやって「楽しく」やろうぜという派閥があったが、
わしはアイヌ「文化」を茶化す必要はない、議論は真剣に
やるという考えだった。
当時は堀辺師範がいたから、わしと共に「真剣派」が押し
切った。

「ゴー宣道場」という名前は「道場」が付いているから、
恐いという面もあるが、「道場」があるから真剣さの伝統
が守れて良いとわしは思う。
人を集めるために酒を持ち込んだり、コスプレをやったり
してたら、「ゴー宣道場」の魂・核が崩壊して、社会への
訴求力を失う。
酒は「私と集」の場である場外乱闘で飲めばよい。
「ゴー宣道場」は「個と公」の場である。

中四国の設営隊も、東海の設営隊も、今までとは違って
きている。
実務能力が高くて、「真剣」だからこそ面白いと構える
者たちのようだ。
関東や関西は人口密集が高いから人集めに苦労しないで
「ゴー宣道場」を開催できる。
だが、東海は難しいとわしは思っていたし、中四国に
至っては、恐るべき困難さだろう。

もっと困難なのは東北であるのに、東北で開催しようと
している者たちが4~5人いるようだ。
しかもタイムスケジュールを決めて、まず「直訴」を
目指して活動している。

この新しい風が今までの「ゴー宣道場」にどう影響して
いくのか?
実は「関東ゴー宣道場」の新しい設営隊長は「真剣派」
のようだ。
今度、じっくり話してみなければならない。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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