「大昔は男系継承に限ってきた国といえども、
今や男女同じく皇位を継承するようになっているんだ。
今どき、我が国だけ憲法上女性天皇を立てないなど、
19世紀以前に逆戻りだ」
「女性が天皇になれば、結婚した皇婿がその座を乗っ取って
政治に干渉するかもしれないって? アホか、独裁政府なら
いざ知らず、いまは立憲国の君主の話をしているんだ。
もしそういうことが起きたなら、それは憲法の問題だろう」
「『古いものがとにかく良い』と言って古きを尊ぶのは
骨董家だよ。言論人は骨董家と化してはならんよ、君」
これは明治15年の議論に登場する言葉だ。
自由民権結社の嚶鳴社による議論「女帝を立るの可否」。
当時の東京横浜毎日新聞に連載されたものを、私が現代風
の言葉に意訳した。
この議論では16人で議決をとり、
女帝賛成派と反対派が8対8になった。
最後に議長の決によって「女帝は不可」となったが、
議論としては「半々」だった。
当時は各地で憲法草案や私擬憲法意見が作られており、
そこに含まれる皇位継承規定には、
女帝をみとめるものが多く、
むしろ男帝に限ったものは少なかった。
明治時代は、もっとガチガチの男尊女卑で「女? 論外!」
といわんばかりの勢いだったのかと思ったら、まったく違う。
当時の女帝反対の大きな理由は、大衆の感情に「男尊女卑」
がかなり根深く存在していたから、女帝がどうしても尊厳を
損なわれてしまう恐れがあるというものだった。
現代はどうか?
共同通信の世論調査では、
「女性天皇」に「賛成」が81.9%。「反対」は13・5%。
「女系天皇」に「賛成」が75.0%。「反対」は21.9%だ。
男系固執派は、安倍政権は、そこまで女性天皇を阻む理由が
あるのか?
12月8日(日曜)、名古屋で行われる「愛知ゴー宣道場」は
「正念場を迎える皇位の安定継承」
として、山尾志桜里議員をゲストにお迎えして開催する。
日本はいつまでもヨルダン、サウジアラビアと同じ社会で
いいのか。いや、いいわけない!
女性も男性も、もっと広くこの皇統問題に目を向けるような
機運を、愛知ゴー宣道場で盛り立てよう!