九州ゴー宣道場の課題図書、
石川達三『泥にまみれて』読了。
なんというか、茫然としてしまった。
まだまだ規定された女の生き方しか
できなかった時代に、ものすごい力で
「結婚」と対峙し、自分とも向き合っている。
これを単純に「男尊女卑の時代だね、
女はかわいそ~」と言っていいものかどうか。
私自身は、妙に共感してしまうところもある。
一方で、反吐が出そうだと思うところもある。
そこまで一人の男に、生涯にわたって
執着するという感覚すら、
自分の過去の恋愛を振り返ってみないことには
もはや思い出せなくなっている。
女のはかなさ、もろさ、恐ろしさ、強さ、
そして執着と諦観、いろいろなものが混ざり合って
一人の「女の生き方」をこの本は提示している。
それを良いとか悪いとか、理解できるとかできないとか、
そうした感想を述べることすら薄っぺらに
感じてしまうほどの圧倒的な内面の描写。
ただただ、こうした「女の生き方」がある(あった)
ということを引き受けなければ
ならないような気がしている。
石川達三、男なのに、よくもまあここまで、
女の美しさと汚らしさを描き切ったなあ。
女以上に女のことをわかっているみたい。
しっかし、女ってこわいな~~~~。
九州ゴー宣道場で、また詳しく議論できればと
思います。
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