ゴー宣DOJO

BLOGブログ
小林よしのり
2019.10.26 10:30日々の出来事

ルオフ氏招いた「ゴー宣道場」アンケート回答2

10月20日(日曜)ケネス・ルオフ氏をゲストに迎えて
開催された第84回「ゴー宣道場」のアンケート回答を
紹介し、ひとことコメントを付ける2回目です。
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◆海外から日本の皇室がどのように見え考えられている
のかという視点は今まで私の中には全く無かったので
とても新鮮でした。
日本の女性の社会的地位が低すぎることは、日本に住ん
でいると特に男性の私は感じることは少なかったです。
外国人からは皇太子の嫁である雅子様に対して男を産む
まで海外や他で活動できない立場になってしまう、
例えばサウジアラビアと同じような社会的地位と海外
からは見えてしまう。
よしりん先生のいつも話している“女性の地位向上”は
日本の中での緊急に解決しなければいけない課題です。
(埼玉県・46歳男性・地方公務員)
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肝心の女性が自分の地位はこれでいいと考えています。
「私」としてはそれで満足でも、「公」として、「国」と
してそれでいいと言えるのか?という視点が、女性にも、
男性にも欠けていますからね。
これは11月10日開催の「ゴー宣道場」で議論すべき
論点です。
応募締め切りは10月30日です。
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◆ルオフ氏が、米国民からは現在でも日本人は全員同じ
意見をもっているように見ているとの話しがあった。
日本人は分断が進み、バラバラになっている事実に
ついて無知であることがわかった。
(大阪府・44歳男性・弁護士)
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北朝鮮じゃないんだから統一意見しか持っていない国民
じゃ気持ち悪いし、だからといってアメリカのように
分断され憎悪を膨らますようでもいけない。
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◆“リベラル”のルオフ氏なりの伝統観がうかがえた
のは有意義だった。
高森氏の「伝統」と「因習」の相違について平易に解説
してもらえた事で、「皇室」の旧態依然としたイメージも
変わる契機になればと思う。
小林氏の「悪い人」「みっともない人」の着眼には目から
ウロコだった。
(埼玉県・52歳男性・サービス業)
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シナ男系主義に嵌った自称保守の者たちには、伝統とは
何かを説明して欲しいものです。
男系主義とは確実にシナの儒教の影響ですからね。
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◆なぜ世論で8割も支持されている事が通らないのか
という疑問に、大多数の静かな(行動起こさない)民衆の
意見より、熱心な意見と(なんらかの)行動を起こす少数
の意見の方が通るという話に確かにそうだな、と感じました。
では通す為にはどんな行動をとり流れをつくるのか考え
させられます。
(神奈川県・33歳女性・介護福祉士)
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日本人は「お上におまかせ」ですから。
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◆日本の複雑性と「伝統」の魔術性について、とスタート
から興味深くなりました。
伝統とはバランス感覚と言われた先生の言葉に、広くも
狭くも取れるな、と考えさせられます。
うるさい少数派が勝ってしまうのはアメリカでも一緒。
だからゴー宣道場は声をあげていかなければならない、
というのは身が引き締まりました。
(東京都・52歳男性・自営業)
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「お上におまかせ」の体質を変えるのは相当に難しい。
「ゴー宣道場」の中でも、「お上におまかせ」の感覚を
破って、自主的に行動する者は、和を乱す者として、
嫌われていましたからね。
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◆多様化する日本人をどう統合するかという話の中で、
障害者への差別解消についての話が出た。
障害者差別解消法が施行されたのは数年前だが、
20年以上も前に今上陛下、当時の皇太子が、現在、
私が勤める法人の施設の一つに来られていたことを
最近知った。
(千葉県・55歳男性)
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誰だって障害者になる可能性はある。
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◆戦争責任と反省について見解がルオフ氏と小林・高森
両先生の間で分かれたのが、議論の難しさを感じました。
小林先生がおそれ多くも(笑)昭和天皇になりきって
「反省のお言葉」を考えつつ披露されていましたが、
天皇が実際に先の戦争に対する反省の弁を考え、
口にするのは相当難儀ですね。
軽々しく言ったらとんでもない事態になりそうなのは
良く分かりました。
(群馬県・39歳男性・アルバイト)
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天皇が戦争を総括する言葉を述べたら、日本国民は全員、
その言葉通りの考え方になるというのでは独裁者に
なってしまうから無理ですね。
戦争の何を評価し、何を反省すべきかは、長い年月を
かけて国民が議論していくことでしょう。
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◆「天皇論『日米激突』」の中で、「大嘗祭は皇室の私費で
やってもいいのでは?」というルオフ先生のご発言が
一番引っ掛ったので、笹先生がその点を高森先生に振ら
れたところが一番興味深かったです。
また小林先生が、革命で神が王に与えた主権を民衆が
奪ったのが民主主義の始まりだから、国民主権は宗教と
深く関わっているという話を聞き、政教分離の原則は
民主主義を守るために必要だが、絶対視するとイデオロギー
になって危険だなと思いました。
(追伸)秘書の岸端さんから夜中の3時前くらいに当選
メールが届いているのに翌朝気づいて、驚きました。
夜中まで対応いただき、ありがとうございます。
(東京都・45歳男性・公認会計士)
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神道が宗教だと言うなら、この世に宗教から逃れられる
人間も集団も制度も存在しない。
わしは色即是空が全てだと思っているから、やっぱり
仏教徒かもしれない。
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◆ルオフ氏の意見の中で外来語は聞き取りづらいことを
述べていましたが、今の日本人は何でも外国語に直す
のが良いという風潮は、どうもおかしいと私も思いました。
(神奈川県・33歳男性・無職)
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わしも外来語こそ知識人だと思い込んでる日本人には
疑問を持っていたが、サイレント・マジョリティーを
「静かなる多数派」と言い、ノイジー・マイノリティーを
「五月蠅い少数派」と言い換えるべきなのかな?
最も難しいのはアイデンティティーで、「自己同一性」と
言っても通じないだろうな。
困ったな―――。
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◆日本の海外での見られ方で、作品は見たことはないが
マダムバタフライが元になっているのを聞いて
フィクションの力は強いのだと思った。
ジョーク本で理想の一生とは日本人の妻をもらうことと
書かれていてそれを思い出した。
(神奈川県・25歳男性・公務員)
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地位向上を欲しない従順さが日本女性であり、奴隷を
伴侶にするのと同じだからだろうね。
この問題は11月10日開催の「ゴー宣道場」で議論すべき
論点です。
応募締め切りは10月30日です。
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◆京都からの女性のお話(外国人が、日本人の意見を
言わないイメージについてのお話)はとてもわかり
やすかったです。
外国にお住まいだった女性の方のお話、ルオフ氏が、
日本人女性のイメージはマダムバタフライと思っている
アメリカ人が多いというお話は、びっくりしました。
そんな風に思われていたら本当に嫌だろうと思います。
(千葉県・46歳女性・主婦)
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例えば夫がアンチ小林よしのりで、「ゴー宣道場」なんか
に行ったら離婚だと夫に言われたらどうしますか?
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◆年2回、東京に来ると決めていて、今回が今年2回目、
毎回ゴー宣道場の日程に合わせて上京しています。
(大阪府・44歳男性・会社員)
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素晴らしい!そういう人もいるんですね。立派だ。
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◆夫に今回の内容は1人で行っておいでといわれ
新幹線代を出してもらえた。来てよかった。
(大阪府・46歳女性・主婦)
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素晴らしい!度量の大きな夫を持つあなたは幸せ者です。
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◆数カ月ぶりにゴー宣道場に参加してみて、回を重ねる
毎に確実に活気が増していっているのが分かる。
これからは議論だけを重ねるのではなく、それらを
もっと積極的に政治的な力に還元していく段階に来て
いるのではないか。
静かなる多数派のままでは結局ノイジー・マイノリティに
負けてしまうだろう。
ゴー宣道場を地方まで波及させて、それこそ元号法制定
や立憲民主党立ち上げの際のように草の根運動を展開
していく必要があると思う。
(埼玉県・19歳男性・大学生)
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素晴らしい!その草の根の運動を、外に出て集団でがなり
立てる方法ではなく、もっとセクシーにやりたいよね。
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◆ゴー宣道場が議論の場から一歩進んで現実的な
アクションを起こそうかとおっしゃったよしりん先生の
言葉に心がふるえました。
思い立った具体的なアイデアや企画をホームページに
アップしてほしいです。
7月の選挙で「NHKから国民を守る党」などという
団体が票を取り、政党になってしまう時代です。
ゴー宣道場も早くアクションを起こさないと、
様々な(悪い)ポピュリズムに先を越されてしまうかも
しれないと心配です。
(神奈川県・女性・小説を書いています)
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凄い女性ですね。「ゴー宣道場」がアクションを起こす
と言ったら、おじけづく人が多いんですけどね。
アクションと言っても、わしの美意識に適わぬことは
やらないので、門下生には知恵を使って「五月蠅い
多数派」と戦って欲しいです。
わしはデモはやらないが、政治家に影響を与えるため
に、デモ以上の効果を出す方法はあるでしょう。
「ゴー宣道場」の全国展開や、パブリックビューイング
もその一つであり、政治家が来れば利益があるような
場にすることが重要です。
ロビー活動と同じになるからです。
もちろん門下生の一人ひとりが身近な人たちを説得
する力を持っているかも問題になります。
今後も門下生と知恵を出し合って、アクションを起こ
していくことになります。
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アンケート回答はこれで終わりです。
次回は福岡開催「九州ゴー宣道場」で。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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