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高森明勅
2019.7.3 06:00皇室

スラッガー・マサコ

皇后陛下は田園調布双葉中学校時代、野球が大好きでいらした。

入学と同時に仲間と一緒に野球部を立ち上げようとされたが、

校庭が狭く野球は無理なのでソフトボールに切り替えられた。
最初の1年間は同好会で、2年目から部に昇格した。
皇后陛下の背番号は「8」。
当時、ファンだった巨人軍の高田繁選手の背番号だった。
友達が芸能雑誌の『平凡』や『明星』でキャーキャー言っていても、
1人『プロ野球全選手写真名鑑』を読むのが好き、
というちょっと変わったタイプだったようだ。

高校は田園調布双葉高校から、
お父様の仕事のご都合でアメリカのマサチューセッツ州

ボストンにある州立ベルモント・ハイスクールに転校。
地元の新聞「ベルモント・ヘラルド」には、

ベルモント・ハイスクールの成績優秀者を載せるコーナーがあり、
皇后陛下は語学のハンディも努力で乗り越え、この欄の常連になられた。

付いたあだ名が「ブレーン」(知的とか頭脳)。
だが一方、ソフトボールも続けておられた。
高3のある日、「ベルモント・ヘラルド」の成績優秀者の欄ではなく、
一面(!)に皇后陛下のお名前が載った。

「スラッガー(強打者)・マサコ!」と。

皇后陛下がソフトボールの試合でヒットを打たれ、
チームが逆転優勝したという記事だった。

グランドを走る皇后陛下のお写真が掲げられていたそうだ。
皇后陛下はアメリカでの高校時代、敬意を込めて「ブレーン」と呼ばれただけでなく、
闘志溢れる「スラッガー」でもあられた。

天皇陛下がご独身時代、「理想の結婚相手」の条件の1つに“スポーツが好き
(又は理解がある)”を挙げておられたのを、思い出す。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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