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笹幸恵
2019.5.2 01:08日々の出来事

『朝生』やっと見ました。

4月30日から5月1日にかけて、
結構テレビに張り付いて
儀式の様子に見入っていました。
皇居では静謐な中での御代替わりとなり、
渋谷や道頓堀ではなぜか人が集まって
カウントダウン。年末か。
思わず年越しならぬ改元ソバを食べちゃった。

さて、ちょっと時間が経ってしまいましたが、ようやく
録画していた『朝まで生テレビ』(4月26日)を
見ることができました。
高森先生、お疲れ様でございました。

相も変わらず、男系原理主義者はゴリゴリの頑迷固陋。
高森先生が八木秀次氏のことを「石頭」、
津田大介氏が竹田恒泰氏の出生率を用いた男系派のロジックを
「アクロバティック」と言っていましたが、
ほんとそう思います。

三浦瑠麗氏が「不妊は男性にも原因があることが多い」と
はっきり言って、男系原理主義者に切り込んでいって
くれたのには拍手喝采。
多くの女性の意見を代弁してくれたと思います。
また荻原博子氏の庶民的な感覚の発言には好感が持てました。
「男系が原理だっていうけど、今の国民は、
それがあるから天皇陛下を尊敬しているわけじゃ
ないと思いますよ」といった具合に、
すごく素直で素朴な意見を言ってくださるので、
そうだそうだ!と思わずつぶやいてしまいました。

性別や側室に対する考え方や天皇の在り方が、
時代を経て変わってきている。
何を伝統として残して、何を因習として捨てるのか。
不易流行を考えるとき、私はいつも美智子様の
お言葉を思い出します。

「皇室も時代と共に存在し、各時代、伝統を
継承しつつも変化しつつ、今日に至っていると思います。
(中略)
きっと、どの時代にも新しい風があり、また、
どの時代の新しい風も、それに先立つ時代なしには
生まれ得なかったのではないかと感じています。」
(平成6年のお誕生日に際して)

美智子様のしなやかなこのお言葉に対して、
男系原理主義者の何とゴリゴリなことか。
(比べるのも失礼なことだけど)。

挙句に、番組に寄せられたアンケート結果に対して、
八木は「女性天皇、女系天皇の違いがわかって
いないのではないか」と、国民を小ばかにした発言、
竹田は「意見が割れるからダメ」などとドヤ顔で言っていた。
原理主義で国民を分断しているのは誰なのか。

また女性・女系天皇に反対の意見として3つ
あげられていたが、これには唖然とした。

■反対の理由■( )は私の心の声。

1)今まで男性天皇で続いてきたから。
(→え。話聞いてた?そのままでは続かないから
議論になっているのですよ? 思考停止の典型)

2)男系の男性天皇を存続させるべき
(→だから、それじゃ存続できなくなるって
言ってんじゃん。べき論語ってどーすんの?)

3)女性が天皇になることに違和感がある。
(→美智子さまだって最初は民間ご出身の皇太子妃ということで
相当の違和感を持つ人がいたはず。でも時代と共に皇室も変わる。
何が何でも女性が天皇だとイヤだという人は、完全なる男尊女卑)

どれも、もはや反対意見として成立していないように思うなあ。
そもそも男系原理主義者って、議論に必要だろうか。
むしろ「令和」となった今、皇太子が不在となり、
祭祀をどう継承していくのか、また皇室をどう
存続させるかが喫緊の課題になっている。
男系を維持するかどうか、できるかどうかは、
もうとっくに答えが出ていると思うのだけれど。
笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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