近況の一部を。
3月7日、新しい歴史教科書をつくる会の機関誌「史(ふみ)」の企画で、ヨーロッパ国際政治史がご専門の関東学院大学教授、君塚直隆氏と対談。9日、国史学会の例会に出席。同日、高森稽古照今塾(若い社会人の勉強会)。10日、関西ゴー宣道場。ゲストは石破茂衆院議員。丁寧実直な語り口だった。11日、言論サイト「iRONNA」に拙稿「『天皇はかくあるべし』上から目線の知識人が錯覚した陛下のお気持ち」公開。13日、福島県宗教団体連絡協議会で講演。14日、永田町へ。18日、拙著『天皇陛下からわたしたちへのおことば』の文庫化決定。19日、立憲民主党全議員勉強会で講演。皇位の安定的継承に向けて。20日、ネット番組「徒然草気まま読み」収録。25日、「女性セブン」「週刊現代」の取材を受ける。28日、立憲民主党の議員勉強会に参加。講師は元最高裁判事で『皇室法概論』の著者、園部逸夫氏。29日、「FLASH」の取材を受ける。31日、テレビ朝日の取材を受ける。同日、ゴー宣道場の打ち合わせ。4月1日、大阪の読売テレビで「特盛!よしもと」の収録。2日、朝日新聞の取材を受ける。同日、私のコメントを掲載した「FLASH」発売。3日、大東神社へ。4日、BS11の番組の打ち合わせ。5日、「女性セブン」発売。「皇位継承」を巡り7ページの大企画。私の解説も週刊誌としては結構な分量だろう。6日、「特盛!」放送。嬉しい感想に感謝。AbemaTV「よるバズ!」に出演。完全にアウェイ。でも、番組スタッフ自身が視聴者にかなり偏りがあると認めている中で、番組最後の視聴者アンケートの結果は以下の通り。女性天皇は認め女系天皇は否認が52%。女性天皇も女系天皇も認めるが29%。女性天皇も女系も否認が19%。女性天皇は合計で81%が認めるという結果だった。やや意外。こちらも有難い感想を寄せて貰った。7日、ゴー宣道場。ゲストは都市社会工学がご専門で京都大学教授の藤井聡氏。関西ギャグ満載。「特盛!」のスタジオを思い出した。9日、展転社で5月下旬刊行予定の拙者『天皇と国民をつなぐ大嘗祭』について打ち合わせ。表紙カバーのデザイン3案から、斬新で上品なインパクトがある1つを選ぶ。同日、地上波の特別番組の打ち合わせ。同、「アサヒ芸能」の取材を受ける。この日から大学の新年度の授業開始。10日、この日は天皇・皇后両陛下のご成婚60年の記念すべき日に当たる。国立劇場で開催された「天皇陛下御即位30年奉祝感謝の集い」に奉祝委員として出席。隣の席は出雲大社の千家宮司ご夫妻。後ろの席から兵庫県の湊川(みなとがわ)神社(楠木正成〔くすのきまさしげ〕を祀〔まつ〕る)の垣田宮司から声を掛けて戴いた。集いの祝辞では、安倍首相やノーベル賞を受賞された山中教授、タレントで映画監督の北野武氏などより、日系ブラジル人の女子高生、宮崎真優さんのスピーチが最も強い印象を与えた。ミュージシャンのYOSHIKIさんが飛び入りでトークをする場面も。奉祝演奏はNHK交響楽団有志によるモーツァルト作曲「クラリネット協奏曲 第1楽章」。祝賀コンサートは松任谷正隆氏の企画でMISA、松任谷由美、ゆずが出演した。天皇陛下の御製(ぎょせい)と皇后陛下の御歌(みうた)に曲を付けて、ユーミンとゆずが伴奏付きで歌うコーナーもあった(謹作曲は松任谷正隆・由美両氏)。同日、BS11「報道ライブ インサイドOUT」に出演。ゲストは私の他に毎日新聞の皇室担当のベテラン記者、大久保和夫氏。テーマは両陛下のご成婚60年。大久保記者はご成婚当時11歳だったとか。今や宮内庁記者グラブの長老格らしい。安心感を持ってお話を伺えた。私は、天皇陛下が昨年、最後の天皇誕生日に際してのご会見で、「人生の旅」というお言葉を使われたのは、皇后陛下がご成婚の前日に陛下に贈られた、次の御歌を踏まえておられただろうと述べた(皇后陛下は当時24歳、お妃教育で和歌を学び始めて間もない頃)。たまきはるいのちの旅に吾(あ)を待たす君にまみえむあすの喜び「たまきはる」は勿論「いのち」にかかる枕詞(まくらことば)。「いのちの旅」とはまさに「人生という旅」を指しておられるだろう。「吾を待たす」は「私を待っておられる」と敬意を込めた表現。「まみえむ」は謙譲の気持ちを表して「お目にかかる」。結びの「あすの喜び」の一句に全てが凝縮されている。この御歌はご成婚“前”の御作(おんさく)なので歌集『ともしび』にも『瀬音』等にも入っていない。私は矢部万紀子氏の著書(『美智子さまという奇跡』幻冬舎新書)で初めて知った(初出は昭和49年の『ヤングレディ』誌上という)。天皇陛下は60年に亘る長い歳月、この御歌を御心の底に抱き続けてこられたのだろう。
番組ではそこまで言及しなかったが。