新元号の公表が近くなった。
閣議決定の前に、天皇陛下と皇太子殿下へのご報告がなされるべき事を、繰り返し指摘しておく。「平成」の次の元号がどうなるか。様々に憶測する人達がいるようだ。しかしそれは、「天皇の元号」という伝統に照らして、陛下の“ご聴許”を得て決すべきもの。ただ、1つだけ今の時点ではっきりしている事がある。それは、「安」が付く元号はあり得ない、という事。勿論、過去の247例の元号で、「安」という字が使われたケースはある(17例)。だから、今後もこの漢字が使われる可能性は、十分ある。しかし、今回の改元ではあり得ない。何故か。恐らく、改元の時点の首相は安倍晋三氏だろう。そうだとすれば、現職の首相の名字と重なる文字を元号に採用する事は、最低限の良識があれば控えるはずだ。そうでなければ、(ご本人にその意図が無くても)為政者が自己宣伝の為に、最も安易なレガシー作りとして、元号を政治的に“ねじ曲げた”、と受け取られてしまうからだ。今の首相官邸のスタッフも、安倍氏が未来永劫、汚名を被り続けるような
事態は、さすがに避けたいはずだ。