K大の教員向け告知にこんな趣旨の記述。
「12月24日(月)は祝日ですが、通常通り開講致します。お間違えないようお願い申し上げます」と。ハテ?大学が授業のコマ数を確保する為に、「祝日」にも開講する措置をとる事は、今や珍しくない(昔は無かったような気がするが)。だが、12月24日は“祝日”なのか。23日(日)は言うまでもなく、今上陛下の最後の「天皇誕生日」。紛れもなく「祝日」だ。たまたま日曜日と重なったからといって、国民が挙(こぞ)って祝い、感謝し、記念すべき「祝日」でなくなる訳では、勿論“ない”。24日はその振り替え「休日」に過ぎない。単なる休日で、この日に国民が“挙って”祝意を表すべき特別の理由があるはずもない(この際、クリスマスイブという民間の風習は関係ない)。幸い、近くに事務職員がおられた。なので一言、私が気付いたミスを簡潔かつ穏やかに伝えておいた(無論、彼がその告知を書いたはずはない)。「祝日法の条文(3条2項)をよく確認して下さい。祝日はあくまでも23日であって、24日は振り替え休日に過ぎません。K大なら特にこの方面には注意深くあって欲しいですね」と。同じような錯覚をしている人が意外といるかも知れない。これをご覧になった先生方も、大方見逃されたのだろうか。それとも、私のように大人げなく、一々些事(さじ)を咎め立てするような狭量な真似は、紳士・淑女のたしなみとしてなさらないのか。私としては母校愛から、そのまま等閑(なおざり)にも出来ず、つい差し出がましい口をきいてしまった(母校愛と書いてしまうと、
大学名をイニシャルにした意味が無くなるか)。