昨日のFrance10・及川健二さんと、立憲民主党・福山哲郎幹事長の質疑応答の全文を、改めてご紹介します。
及川氏 France10の及川と申します。
立憲民主党の応援団である小林よしのりさんのスタッフや支持者の方が立憲民主党に抗議している点について伺いたいと思います。
11月29日、文筆家・古谷経衡さんのネット記事『ネットを徘徊する怪物「差別的デマ」は、いま誰を餌食にしているのか』という記事を「現代ビジネス」に書かれました。それを立憲民主党の公式Twitterアカウントが取り上げて、福山幹事長がTwitterでリツイートされました。
ただ、記事には問題点があります。同記事ではネトウヨによるアイヌ批判が2014~2015年頃に最盛期を迎えたとした上で、「この運動の最前線に立ったのは、漫画家の小林よしのりであった」と断定しています。
しかし、私もこれは確認しましたが、小林さんがアイヌを取り上げたのは2008年から2009年で、この記述は明らかに虚偽です。そしてその他にも、小林よしのりさんに対する不正確な情報が見受けられますが、このような小林さんを虚偽で攻撃する記事を立憲民主党の公式Twitterアカウントが紹介し、それを福山幹事長がリツイートしたことをどのようにお考えですか?
福山氏 はい。公式Twitterでリツイート、これまでもいろいろな記事についてさしていただいています。それについては、ま、全て、賛同しているとか、全て事実だと、かどうかという確認をしているわけではありません。
一方で、多様な論稿を、紹介させていただくことで、いろんな考え、いろんなものがあるんだということを公式Twitter上でご紹介をさしていただいています。
ご指摘は承知をしています。記事の内容に虚偽があるというご指摘については、受け止めさしていただきますが、記事の内容については逆に、えー、執筆者の、方に、えー、まあ当たっていただければと考えます。
公党の幹事長とは思えない、無責任な発言です。
党が公式Twitterで紹介し、幹事長がリツイートするということが、どれだけの重さを持つのか、一切自覚していないようです。
普通は誰だって、その記事はネット上に大量に流通している記事の中から、立憲民主党が賛同し、信用に足ると判断して選んだものだと思うはずです。
そうでなければ、「党公式」なんて冠つける必要ないでしょう。
それを、「党が推したわけじゃないし、本当かデマかもわからない。ただ、多様な意見を紹介しただけ。信用できる記事かどうかは、各自で判断してくれ」って、そんな言い訳が通じますか!?
それって、党幹事長が「私や党の言うことを信用するな」と言っているようなものですよ!
記事がデマだという指摘を「受け止めさしていただき」ながら、ツイートもリツイートも取り消さないって、どういうことでしょう?
指摘を受けとることを拒否した上で、ツイート・リツイートを続けるなら、まだ話はわかります。
しかし、指摘を受け取りながらツイート・リツイートを取り消さないのだから、それは「デマだということは承知したが、それでも拡散はやめない」と言っているのと同じです。
確信犯のデマ屋になったということです。
執筆者に当たってくれに至っては、呆れてモノが言えません。
そんな言い分が通用するなら、どんな差別デマやヘイトをまき散らそうが、拡散した人には一切責任なく、悪いのは一番最初にそれを書いた人だけで、文句があるなら、最初の執筆者に当たってくれ、ということになってしまいます。
繰り返しますが、こんな無責任なことを、公党の幹事長が言ったのです。
これでは支持率低下は止められないでしょうし、来年の参院選で与党の議席を本当に減らせるのかどうかも、怪しいものです。