テレ朝のモーニングショーで、医大入試の問題を特集
していたけど、違和感ばかりだった。
とにかく大学病院を「悪の組織」にしたいという表現
に満ち満ちていた。
今夜9時からの生放送
「よしりん・もくれんのオドレら正気か?
#恨みハラスメントの構造」
http://live.nicovideo.jp/gate/lv316297392
でも話したいけど、ひとつだけ。
「モンゴルは女医が多い」と言っていたから、
まず頭に遊牧民の姿が思い浮かび「はぁ?」と思って、
モンゴルに関する研究論文を探したら、
モンゴル人の女性研究者による論考があった。
それによると、社会主義を経験したモンゴルは、
もともと「男も女も働いて食え」というのが当たり前で、
また、「男の仕事は遊牧だ」という固定観念が根強いと
いう前提があるようだ。やっぱりな。
男の場合は遊牧や力仕事ができるから地元に残るが、
女の場合は学歴をつけることが唯一の食べる道とされ、
家庭のなかでも女子に教育費を集中させるというのが
モンゴル国民の感覚として浸透しているらしい。
よって、モンゴルは女子の高学歴化が急激に進み、
大学は70%が女子学生。
小中高等学校の先生は80%が女性。
大学教員も53%が女性。
33%の女性が夫以上の所得を得ていて、
25%の女性が夫同等の所得を得ている。
また、モンゴルの子供たちは親元を離れるのが一般的で、
都市部の小学校へ入ると同時に寄宿舎に入ったり、
あるいは遊牧の場合、そもそもそのコミュニティみんなで
育てるものという感覚がある。
そして、むしろ男性の教育の低さが問題化しているという。
しかし、こんなにも男女の教育格差のあるモンゴルでも、
その医療に携わった医師の記述によると、
小児科はほぼ100%が女性医師だが、
男性は、外科に流れている、
とあった。
やっぱり外科は体力的にも酷使するところが多くて、
男性に任せられやすいというのが自然な姿なのじゃないの?
・・・という説明をごっそり丸無視して、
「モンゴルは女医が多い」とだけテレビで言わないで下さい。