おおっ、櫻井よしこが、
珍しく真っ当なこと書いている!!
…と、今日の産経新聞1面のコラム
見て思いました。
太陽光発電開発の制度設計に
欠陥があり、野放図な
ギガソーラー発電所の建設を
許してしまったために、
豊かな森林を伐採して
ソーラーパネルを並べ立てる
環境破壊が横行してしまっていると
櫻井さんは指摘しているのです。
今夏の猛暑の電力安定供給に
太陽光発電が貢献したことは事実ですが、
その一方、ギガソーラーの問題は
かなり早くから指摘されており、
制度設計の見直しが必要なことは
間違いありません。
言っていることは確かに正しいのですが、
私、読んでて「あれえ?」と思ってしまいました。
だって櫻井さん、当たり前のように
こう書いているんですよ。
「暑さの厳しかった今夏、電力の安定的供給、
C02の削減、再生エネルギー活用の重要性は
およそ万人が共有する思いだろう」
いや、櫻井さんは再生エネルギーじゃ
猛暑の安定的電力供給はできない、
原発は必要だ!
って言ってたんじゃないんですか?
「暴走は、太陽光が悪いからではない。
菅氏らの制度設計が欠陥だらけで
太陽光発電をボロもうけの手段に貶めたからだ」
いやいや、櫻井さんは太陽光発電自体に
問題があるように言ってませんでした??
「日本全体の問題として太陽光発電の
長所・短所を比べ、考えるべき時だ」
いやいやいや、太陽光の
長所・短所を比べ、考えた結果、
太陽光なんかダメだ、原発しかないって
言ってたんじゃないですか???
櫻井さんは、あれだけ原発ブラボーを
叫んでいたのに、今日の産経コラムでは
「中国は猛烈な勢いで原子力発電に傾斜」とは
書くものの、「日本も原発しかない」とは
一言も書いていません。
そしてこう結論付けます。
「太陽光発電が私たちを幸せにして
くれるのかどうか。
日本の未来を守る闘いはこれからだ」
太陽光発電を、私たちを幸せにしてくれるものに
するための戦いだという結論なのですが、
ついこの前まで、結論は
「太陽光はダメだ、
日本の未来を守るのは原発だ!」
じゃなかったんですか?
もちろん、考えを変えること自体は
何も悪いことじゃないですよ。
今日の櫻井さんの論説自体は、
正しいし重要なことだと思いますよ。
でも、あれだけ原発ブラボーの旗振っといて
それを全くなかったかのように、シレっと
「再生エネルギー活用の重要性は
およそ万人が共有する思いだろう」
とか書いていいんですかね?
こんな調子で、そのうち
自称保守の連中はみんなシレっと
脱原発に転向するんですかね?
その前にひとこと、
「小林よしのりの
『脱原発論』が正しかった。
ごめんなさい!」
と言ってほしいものですが。