「激論!サンデーCROSS」という堀潤の番組に出た。
連載が多くて、もうテレビに出るのは止めていたのだが、
「『戦争論』から20年」というテーマでやってくれると
いうのだから、出ないわけにはいかない。
『戦争論』は毎年、増刷されているから、今も影響力を
発揮している。
番組では、大東亜戦争、『戦争論』、個と公、東京裁判、
核兵器、靖国神社、一時間くらいの中で、本質を突いた
議論が、バッチリやれたと思う。
ネットで見れるなら、ぜひ見て欲しいくらいだ。
ただし、わしは一か所、ミスを犯した。
イージスアショアの値段を400億と言ってしまった。
調べてみると4664億円らしい。なんと桁が違っていた。
ここだけは痛恨のミス。
わしは「ニュース女子」の極右イメージが強すぎて、
東京MXテレビ自体がネトウヨ視聴者に占拠されている
のかなと偏見ができてきていた。
そこにトッキーからネトウヨが2名出ると聞いたので、
やっぱりそうなのか、叩き潰さねばならんなと思って
いたのだが、拍子抜けした。
トッキーが言った2名とも、やたらわしに好意的で、
ネトウヨには見えなかった。
ただ、「従米保守」「安倍政権マンセー」の「世間」に
しか、自分が活動したり、表現したりする場がない状態
だと、自分の言葉や意見を、その「世間」に合わせる
ようになっていく。
それこそが、戦前の戦争遂行を支えた「国防婦人会」
のようなもので、「安倍政権に反対の者は非国民だ!」
というニセの愛国者になってしまう。
これも「個と公」の問題で、「公」「私」「個」「集」の
うち、「集」に絡みとられて、「個」が埋没する構図に
なっているのだ。
「公」のために、「個」を確立するのは、恐ろしく
難しいことなのだ。
今の自称保守・従米保守・属国保守・ネトウヨの世間は、
「Hanada」「WiLL」「新潮45」と拡大を続けて
いるが、それに対して、真正の「保守」の世間が、
あまりに狭すぎる。
藤井聡氏がやっている、「表現者クライテリオン」か
「ゴー宣道場」くらいしかない。
しかし「クライテリオン」は完全に知識人のための
雑誌で、一般人にとっては難しい。
バランス感覚のある一般人が思想し、参加できる場は
「ゴー宣道場」しかないのだ。
テレビ朝日がいよいよ「安倍ファミリー」になりつつ
ある今、全体主義の防波堤は「ゴー宣道場」しかない。
堀潤の「激論!サンデーCROSS」も、その列に加わって、
戦って欲しいものだ。