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高森明勅
2018.6.30 07:00皇室

女性週刊誌記事、宮内庁が「事実に反する」

皇太子・同妃両殿下のご結婚25年にあたり、
記者会見ではなく「文書回答」という形を取られた事
について、『女性セブン』と『女性自身』が
「事実に反する記事」を掲載したとして、
宮内庁東宮(とうぐう)職がコメントを発表している。
 
「『文書回答』という形は、妃殿下が御療養に入られる
前の御結婚満10年に際して採った形と同じであり…
今回、妃殿下が病気御療養に入られてから初めて質問を
受け、3問全てについて両殿下がそれぞれお考えを記される
『文書回答』という形にしたのは、現時点で採り得る最大限
の対応でした」
 
「最近の一部週刊誌、具体的には女性セブンと
女性自身において、『ご夫妻の結婚記念日と、
“両陛下の最後の被災地訪問”の日程が重なっていたことが
本当の理由』であり、『16年ぶりに雅子さまの会見が
開かれたとなれば…両陛下の地方公務への関心が低くなっ
て』しまう…
『雅子様ご本人が、会見出席を断固拒否されて』
…といった記事が掲載されましたが、このようなことを
考慮したことは一切ありません。
…このような記事は、両陛下の御公務に込められる
お気持ちや日頃から両殿下を温かくお見守り下さって
いることをないがしろにする失礼なものと言わざるを
得ません。
 
…このように、事実に反する内容の記事を
週刊誌に掲載するとともに、興味を煽るような
見出しを掲げることによって、両陛下、両殿下の真摯な
お気持ちを傷つけ、読者、さらには一般の人々に誤解を
与えていることは、極めて遺憾であると考えています」
 
と。
 
ご譲位を控えておられる陛下のお気持ちを
傷つけるような記事が、他の週刊誌にも散見される。
 
残念だ。
 
その種の記事への読者の批判力も求められる。
高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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