1年ぶりの実家。
自分の部屋がないので、布団の上でこそこそしながらノートPCを
開いている。
年明け3日までに読んでおかないといけない本が何冊かあるので、
父親への手土産の「獺祭」(今人気の純米大吟醸)と一緒に、
キャリーケースにむりやり詰めてひっぱってきたら、
あまりの重さに近鉄名古屋駅で革の持ち手がやぶれてきた。
ひええ…。
階段を降りながらどきどき。
首の皮一枚、みたいなぎりぎりのところで到着。
こっちで新しいのに買い替えて帰らないとまずいな…
と思っていたら、母親が、「これで帰ったらいいよ」と、
長く愛用していたルイヴィトンのキャリーを出してきた。
修理にも出して、かなり気に入ってたはずなのにいいのかなと
聞いたら、
「もう年とって旅行にも行けないから」
と。
あちこち体が痛かったりしてちょっと気が弱っているみたい。
ヴィトンのキャリーって、セレブな雰囲気出てる人でないと
似合わないし、私みたいなのが持つのは恥ずかしいけど、
かなり大事に手入れしてしまってあったようで、
クローゼットの奥をガサガサして、部品をいろいろと出して
並べられたので、譲り受けることにした。
このごろは近所の温泉で週に3日はあたたまっているという
のでさっそく夕方、2人で出かけた。
露天風呂であれこれ話していたら、母親がなぜか三浦大知に
やたらくわしくなっていて、大知識自慢大会になった。
「出身は沖永良部島」
「ひとりっこ」
「大知のお父さんは沖縄の海上自衛官」
「大知のお父さんの趣味はラグビーと相撲」
・・・われわれは母娘でどういう会話をしているのか。
母情報だけど、紅白で無音ダンスやるんだってね?
じゃあ「Cry&Fight」歌うんだなー、楽しみすぎるー。
今年ライブで見て、無音のダンスのところ、息をのむほど
かっこよかったから、紅白で見られるのは超嬉しい。
母もノリノリ。
「今度武道館でコンサートやるんやろ? 観に行きたかった
なあー。あんた今度ライブ行くときはお母さんも東京へ駆け
つけるからチケットとってよ!」
・・・あれ。もう年とって旅行は…とか言ってたやん。