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泉美木蘭
2017.10.13 08:50

10代から聞いて驚いたこと

18歳、19歳の女子大生たちとじっくり話したのだけど、
「テレビは最初から見られないから嫌い」
というのがだいたい共通の意識だと聞いて驚いた。

どうやら時間が空いたときに、自分のスマホで自分の見たい動画を
再生するというパターンで過ごしているから、
放送開始時間が決まっているテレビとは、そもそも反りが合わない
ということのようだ。
反面、ニュースは
「いつどのチャンネル見ても、何度も同じことを繰り返してるから、
なんとなく見る」

と。

「検索サイトで調べない」
というのも、へええ、と思った。
自分からなにかを検索して探すということはほとんどなくて、
Twitter、Facebook、Instagram、LINE NEWSなどのSNSに流れて
きたもの動画、写真、投稿記事、ニュース記事などを目にして、
ほとんど用が済んでしまうらしい。

私なんか「三浦大知 Replay」とか「三浦大知 ライブ」とか検索
しまくって血まなこで大知くんのダンス動画見てるよーと言ったら、
「そういうのもわかるけど、すごく話題になればツイッターで
誰かがリツイートして、それが目に入るから、自分から検索する
ことは基本的にない」

と。
そっかー。
でも、そもそも私が10代の時、スマホもネットもないし、そんなに
もの調べなかったかも。情報もそんなに入ってこなかったけど。

ただ、知りたいキーワードがあるときは、ツイッターで検索すると、
誰かがなにか投稿しているので、「ああそういうことか」とわかる、
のだそうだ。
いやだなあ、それ。わからないでほしいなあ。
悪口ばっかり書かれてる身としては、特に…。

個人的な疑問があるときは、自分のSNSに書き込むそうだ。
すると「その投稿を読んだ友達や、ネット上にいる教えたがりの人
が細かく教えてくれる」
と。
スマホ操作、日々の困りごと、レポートの書き方、ニュースの疑問…
とりあえず書き込むと
「まったく会ったことのないおじさんや、ネット上で知り合っただけ
だけど、いつもそのジャンルに詳しい投稿をしている人
が懇切丁寧に
教えてくれたりするんです」

それまた危ないなぁ…。
って、その場にいた大人がみんな声に出したけど、若い世代ほど
「検索サイトで上位に出ている情報は、広告が多い」
というのをよく知っているようだし、共同体も失っていて、
また、友達どうしの会話も、SNS上での出来事が重視されていて、
簡単に抜けられない状態になっているそうだから、
SNSを介した「人=誰か」から教わる方向に流れているのだろう。

ほかにも
「漫画は縦に読むもの」(「新聞の読み方がわからない」に近い…)
「授業は音声認識アプリで録音して自動テキスト化する」
「SNSのアカウントは一人最低でも5つは持っている」
とか、びっくりな話がいっぱいだった。
ときどき話を聞いて、感覚を知っておかないとね。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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