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泉美木蘭
2017.3.28 08:00

森友学園は劣化保守から望まれて生み出されたもの

「辞めちまえ!」じゃなくて「心酔してます!」と言われて
追い込まれるなんてまったく皮肉な話だよね。

籠池氏が「私は安倍首相に心酔していた」と振り返ったことは
非常に重要なポイントだと思っている。
籠池夫妻はたしかに「アレな人たち」だけど、
森友学園はそのような「アレな人たち」が驚異的な根回し力を
発揮して突発的にこの世に芽を出したというような、
単発の突然変異現象ではないと思う。

なにしろ、安倍夫妻も稲田夫妻もあの人もあの人もあの人も、
みんな「教育勅語を朗誦する幼稚園児たち、すごい。これだ!」
大感激して教育方針に共鳴し、森友学園を訪問し、講演し、協力し、
応援していたのだ。

産経新聞は昭恵夫人が園児たちに「感涙にむせんだ」様子を紹介し、
塚本幼稚園を大々的に絶賛、小学校開設にも期待する記事を書いた。

2015年1月8日産経WEST
安倍首相夫人・アッキーも感涙…園児に教育勅語教える“愛国”幼稚園 
「卒園後、子供たちが潰される」と小学校も運営へ

http://www.sankei.com/west/news/150108/wst1501080001-n1.html

いまの日本に、鍋底の焦げめのようにこびりつき、
一般常識とは
およそかけ離れ、カルト化した劣化保守の空気から、
その結晶として望まれて生み出されたのが、森友学園なのだ。


あんなに望まれて生まれたかわいい子供だったはずなのに、
疑惑の槍玉に上がり、世間から冷たい目線を浴びた途端、

「俺の子供じゃないよね?」
「その時期には、やってないはずだから、俺の子じゃないだろ?」
「そもそもお茶飲んだだけで、付き合ってないよね?」
「結納金を渡した記憶なんかないんだけど」

そりゃ、籠池理事長が恨み節になるのもよくわかってきたし、
「なんだこの世界は?」と異常に気がつき、
もっとも崇拝していた
ビッグダディに、ついに弓を引く覚悟を
決めた経緯も理解できる。

「100万円の寄付金」は、金額としては小さいが、重要な問題だ。
寄付に違法性はないのに、
なぜ「関係していない」と隠したのか。
発覚すると、国民感情を無視して昭恵夫人を隠してまで
その事実を
堂々と説明しようとしないのはなぜか。

そりゃ、首相がいきなり「関わってたら辞める!」と啖呵切ったのが
直接の理由だろうし、昭恵夫人が関与していることを隠したいわけ
だけれど、そのもっと奥。

安倍首相を頂点として形成されたカルト化した世界が生み出した、
劣化保守の結晶のような森友学園と、そのあまりの罪深さに、
安倍首相自身が目を背けようとしていること。
自身の作り上げた罪を受け止められないこと。
安倍首相は《ヘイト》と《戦前教育》と《軍歌》を愛するあの幼稚園
の、産みの父親でもあるのだ。

これを国民が許すということは、権力のますますの暴走を許すという
ことになる。

ライジング、配信されたようなので、ぜひ読んでみてね。
泉美木蘭のトンデモ見聞録
#26「疑惑潰しを許すな! 安倍昭恵を証人喚問せよ!」

http://ch.nicovideo.jp/yoshirin/blomaga/ar1235447


追伸:ところで、合気道の昇級審査、合格しました♪

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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