「竹田研究会」幹事長の逮捕、竹田恒泰との関係について書いたが、
逮捕された「竹田研究会」幹事長で、「竹田研究財団」常務理事の
前山亜杜武(まえやまあとむ)容疑者についての続報。
前山容疑者のブログ(現在は消去されている)より。
竹田研究会幹事長・前山亜杜武容疑者(左)と竹田恒泰氏(右)。
プライベートでもかなり親交が深かったようだ。
前山容疑者が理事長、竹田恒泰氏が名誉会長として運営する児童福祉関連
NPO法人「あきらめない」という団体がある。
虐待などに遭って施設で暮らす子供たちのもとを訪問したり、イベントを催したり、
寄付金を集めて贈ったりしていたようだが、前山逮捕後、そのウェブサイトからは
役員一覧や竹田名誉会長の情報などが一切消去されていた。
数週間前、ある有名女性歌手とともに、竹田恒泰氏の広報用写真とあいさつ文
が掲載されているのを確かに見ているのだが。
活動そのものはなんら問題ないと思うのだが、前山容疑者はともかく、なぜ
竹田恒泰氏やその他の役員の痕跡まで消されてしまうのか?
その消された「NPO法人あきらめない」役員一覧から、平成20年9月1日公表分
を入手した。
名誉会長 竹田恒泰(旧皇族、作家・慶應義塾大学講師)
理事長 前山亜杜武
この二名を筆頭に、18名の名と社名が並んでいる。
特別顧問には、安倍内閣で副大臣を務める自民党議員Yの名もあった。
そして、理事のなかにこの名前を発見した。
唐澤誠章(株式会社ベンチャー・オンライン代表取締役)
この人物は、前山容疑者とともに助成金詐欺を行った犯人で、9月27日に
前山とともに東京地検特捜部に逮捕されている。
唐澤容疑者は、学生時代からベンチャーを多数起業し、若手起業家として
注目されていた人物らしい。
唐澤誠章容疑者。右は、前山容疑者と。
前山は、港区北青山のビル内にある事務所を本社として、複数の法人を
登記しているのだが、唐澤容疑者は、このなかのコンサル会社「株式会社
アフリカリサーチ」、「株式会社ジョブ・トレーニング」(旧フェニックス・ブラザ
ーズ)などの取締役などとしてその名を連ねている。
起業家としての野心の旺盛さのあまり、前山の“実業家”としての姿に引き寄
せられて信奉し、犯罪に手を染めるようにまでなってしまったのか、
それとも、もともと唐澤が犯罪者的性質があったのか、それはわからないが、
いずれにせよ、前山も唐澤も、本気で児童福祉に気持ちを寄せていた人物
だとは思えない。
ちなみに、竹田恒泰氏の『竹田研究会』は、当初この北青山の事務所内に
登記されているコンサル会社「株式会社AT&BROTHERS」の配下にあり、
事務局住所もこの会社と同じだった。
さらに、「NPO法人あきらめない」の理事には、不動産賃貸業社長「A」という
人物の名がある。
このAについて調べていくと、前山容疑者が、もともと「前山努」という名前だっ
たこと、2006年ごろ「亜杜武」と改名していたことにつき当たった。
この改名以前、“努時代”の1993年、前山とAは、北海道札幌市を基盤として、
宝石や毛皮、美顔器、補正下着などの高額商品を割賦販売する「株式会社
インターモードステーション」を設立しているのだが、
この「インターモードステーション」が大問題で、「デート商法」で高額商品を
ローン契約させる悪徳商法として悪名高く、被害の声が多数報告されている
のである!
Aと前山は、札幌で成功をおさめると、インターモードステーションを全国展開、
東京へ進出。「IMSグループ」として、数々の会社を立ち上げるようになり、
今回詐欺容疑で摘発された「日本スマートハウジング(旧日本電機サービス)」、
『竹田研究会』の出発点だった「AT&BROTHERS」なども誕生し、登記役員に
Aらが名を連ねている。
前山容疑者と周辺人物の実態が、どこまで洗われているのかは不明だが、
竹田恒泰氏は、これほど組織的な詐欺師集団と密に行動して、
「竹田研究会」「竹田研究財団」などを運営しているのだ。
完全なる私見だが、『旧皇族』という肩書き、家柄、血筋。
(・・・竹田恒泰氏は旧皇族ではないので、この時点で詐欺なのだが)
そこに対するプライドだけでしか生きられない人間と、
詐欺やマルチ商法を行うために『お墨付き』が必要な詐欺師。
この組み合わせはお互いに利用しあえる部分が多く、相性が良いのでは?
続報あれば、また。