おはよう。ねえ・・・
リオの街中で、武装した警官や馬に乗った軍隊が出動してる映像を
流しまくって、笑顔の女子アナたちに、
「この五輪のために、武装した治安部隊が街中に大勢立っていて、
いま、リオはかなり治安がよくなっていると言われているんですよねっ!」
なんてハイテンションでアピールさせるの、あれ、どーなの・・・。
(そこ、強調しとかなきゃならないリオって、どんだけ危ないんだ・・・)
としか思えなくなっちゃったよ。行かないからいいけど。
ところで!
次の写真は、リオデジャネイロの観光スポットから撮影された風景。
このなかで、貧困街の映っている写真はどれでしょう?
どれもこれも、なかなか日本にはない風景で、目を奪われるけど、
これは全部、リオデジャネイロのスラム街(ファヴェーラ)を撮った写真です。
4枚目は、手前のこまごました建物一帯がファヴェーラ。
写真奥の、海に近い富裕層の高層マンションとの対比がすごいよね。
きょう配信されるライジング『泉美木蘭のトンデモ見聞録』で、
新自由主義の見本市・韓国の格差社会と貧困をレポートしていますが、
その中で、リオと韓国のスラム街についても書いています。
これはその予告&補足・・・
ファヴェーラは、貧困民が不法占拠して出来上がった地区。
住民たちは勝手に水道を引き込み、勝手に電柱に電線をつなぎ、
料金督促されることなく泥棒状態で使っています。
当然ながら、こういった地区は、ギャングが牛耳るので、麻薬や銃器、
犯罪の温床にもなっています。
ずいぶん前の映画ですが、『シティ・オブ・ゴッド』という作品では、
このファヴェーラの子供ギャングたちの過激な生活が実話で描かれ、
話題にもなりました。
リオでは、今回の五輪のために数年間かけてファヴェーラを「掃除」
したと言われています。
武装した治安維持部隊を大量に配置し、射殺、射殺、射殺しまくり、
交番を作り、イメージアップのために外壁を塗り、観光スポット化
したりして、「安全な街」にした、と。
ちなみに、ファヴェーラをカラフルな外壁に塗ったのは、
オランダからやってきたストリートアーティストだとか。
ほかにもスラムをモチーフにするのが好きな人間は多いようで、
彼らの「作品」を見物するためにスラムを訪れる観光客も増えるらしい。
うーん。最初の写真と合わせて、たしかにすごいけど。
でも、これで格差社会まで塗り替えられるわけでもないし、
スラムに住まざるを得ない貧困層は、完全に固定化されて、
減るわけでもないしなあ。
急にスラムがおしゃれなものに見えてくるけど、
現実は、犯罪ぐらいしか生活の糧のない貧困者の暮らす街だ
ということがわからなくなっちゃうんだよね。
それって、果たして良いことなのだろーか・・・。
のんきな外国人観光客が増えて、スリや引ったくりのチャンスが
増えて、稼ぎにつながるから、いいのかな!?(どうなんだ)
で、これ、おまけ。
貧困街ファヴェーラをデザインした水着。
柄アップ。
すごいんだけど。たしかに、パターンとしておしゃれなんだけど。
美女が着る、貧困街の風景。フクザツなもんがあるでぇ・・・。