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泉美木蘭
2016.3.30 16:21

時間無制限エニウェアフォール10人タッグデスマッチ

大日本プロレス in 上野恩賜公園野外ステージ!
2日間連続昼夜興行、対戦カードを見たら、2日目の最終試合に
「時間無制限・エニウェアフォール・10人タッグデスマッチ」とあって、
どう考えてもこれが一番過激に決まっているので、行ってきた。

大日本プロレス初体験の知人を誘ったら、
「自由席なんですね? 早めに並んで一番前の席をとりましょう!」
とえらく意気込んでいるので、いやー、大日本は、水とか墨汁とか、
蛍光灯の破片とか、ペットボトルとか、マグロのカマとか飛んでくるから、
一番前はやめといたほうが……と説明したんだけど、
「大丈夫ですよ。かぶりつきで見たほうが迫力あるでしょう」
いやいや。ほんと、やばいですから、と説得して、少し上のほうの段に
席をとった。
案の定、前の列に座っている人は、レインコートを用意してきていて、
防御できる態勢をこしらえていた。

・・・が、それもほとんど役に立ってなかった。

だって、



バ、バケツで!? 水ぶち撒きまくり!

私が見たかった最恐レスラー・バラモン兄弟がペットボトルの水を口に含んで
ブシューッと噴射しながら出てきたので、やばいぞお、こっち来るか? と
身構えていたら、何人ものレスラーが、
たっぷり水の入ったバケツを抱えて
観客席に乱入!
「げっ、やばい!」と思ってすぐさま荷物をかかえて、みんな
ギャアギャア
叫びながら一斉に逃げ出したんだけど、バケツの水は天高くぶちまけられて、
いきなり大勢の人が犠牲に。

10人のレスラーが観客席のいたるところで乱闘しまくるわ、
バケツの水を何度も何度もぶちまけるわで、逃げ場なし。
どうしても濡れたくない人が、荷物をほっぽってトイレに逃げ込むという騒ぎに。
会場には大歓声と大絶叫がとどろき、頭からずぶぬれになった人が
腹を抱えて大笑いしていたり、そこかしこで逃げ惑う人の悲鳴が上がったり、
子供が泣き叫んだりと、まさに阿鼻叫喚。

ステージ下の池のなかは、くんずほぐれつのむちゃくちゃに。
この乱闘の間も、大日本プロレスの社長が、何度も何度もトイレの水道から
水をくんできてはバケツを水で満たし、リング脇に置いていく。
社長、観客席に撒くのは汚い池の水ではなく、一応、きれいな水道水にして
くれてるんですね。くーっ、泣かす!


結果、10人もレスラーいるのに、だれもリング上にいないという。

いやあ、面白かったあ!
大人の鬼ごっこ。
あれだけ大勢の人と一緒に逃げ惑って、ギャアギャア大声で悲鳴を
上げる体験ってなかなかできない。
やたらスッキリ爽快な気分になって、一緒に来ていたはずの知人を
探したら・・・

「バラモンって奴に、顔に水噴射された! 口から、ビューッって・・・」

上半身ずぶぬれで大笑いしていた。
とりあえず、ハンカチで顔や背中の水を拭きとってあげた。
ずぶぬれになったハンカチは、なんか汚い気がして捨てた。

ああ、大日本プロレスは楽しいなあ! つぎは新木場で見たい。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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