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高森明勅
2018.3.29 22:00

皇后陛下のご体調

3月27日から29日まで、天皇・皇后両陛下には
沖縄への格別の思し召しによって、
同県にお出ましになられた。

これで皇太子時代を含めると11回目になる。

28日には日本最西端の与那国島まで、わざわざお足を運ばれた。

「国民統合」
という重い責務を深く自覚なされてのことと
拝察申し上げる。

あたかもご自身のお出ましで、
日本全体を漏れ無く
繋ぎ合わせようとなされているかのようだ。

天皇陛下は84歳、
皇后陛下は83歳という
ご高齢を押してのお出ましだった。

特に皇后陛下のご体調については、
3月20日に宮内庁から発表があった。

皇后さまには今年1月頃から、時におみ脚に強い痛みがあり、
日常生活への大きな支障はないものの、お痛みは断続的に続いて
おられます。
頸椎症性神経根症のお痛みなどもあり、宮中祭祀へのお出ましは
段々と難しくなってきておられ…(
21日の春季皇霊祭・神殿祭の)
お参りも侍医の判断からお取り止め願うことでご了承いただきました」
と。

このようなご体調にも拘らず、陛下の「天皇」としては
最後と思われる沖縄行幸(ぎょうこう)
のお供をなされた。

ただただ敬意と感謝あるのみ。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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