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小林よしのり
2018.3.13 05:56日々の出来事

ピュアな昭恵が民主主義の土台を壊す


財務省の公文書改ざんという前代未聞の国家犯罪を

招いた原因は、安倍昭恵に行きつく。

こんなことは常識で考えればすぐ分かる。

 

安倍昭恵が首相夫人の分際で、夫の「権力」の威光を

利用したからである。

元凶は安倍昭恵なのだ。

 

「王様は裸だ」と見抜けるわしにとっては見え見え

なのだが、人々は言えないらしい。

あほらしいことだ。

 

さらに原因を上げるとすれば、内閣人事局によって、

権力が人事権を掌握した結果として、巨大な「忖度

システム」が構築されたことも原因だろう。

官僚が「全体の奉仕者」ではなく、「政権の奉仕者」と

なって、国民を欺くようになってしまった。

 

ある意味、あの近畿財務局の改ざん前の公文書は、

国民を欺く罪悪感と戦いながら、せめてこの公文書に、

その犯罪の経緯を残しておきたいという、ギリギリの

「葛藤文書」だった。

現場のノンキャリが自殺したのは、おのれが国民を

裏切って「常識が壊された」ことの苦悩が原因だったの

だろう。

本来は立派な公務員だったのだ。

 

「葛藤文書」「苦汁文書」であることがバレるから、

公文書改ざんという犯罪に手を染めた。

それを佐川が一存でやるか?

権力者にとって佐川の犯罪が、あまりにも有り難かった

から、国税庁長官にしたはずで、「適材適所」なんざ、

大ウソだったということだ。

 

安倍昭恵の証人喚問なしにこの事件は終わらない。

まさに「アッキード事件」なのだ。

首相夫人が国会で証人喚問されるのは、確かにどえらい

大恥だろう。

その恥に耐えられないのなら、安倍晋三が首相も

国会議員も辞めるしかない。

自分の発言に責任を取らなきゃな。

 

国家犯罪をスクープした朝日新聞は見事だった。

エセ保守どもが「安倍政権が民主主義の土台を壊している」

という事実を受け入れられるか?

それは無理だろう。

オウム真理教の信者と同じで、教祖さまの犯罪は認められ

ないはずだ。

朝日新聞を馬鹿みたいに敵視してきた自称保守・エセ保守

の論客は、ついに完全敗北した。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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